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2014年12月2日火曜日

手術支援ロボットの「ダビンチ」  実績2万件 

 手術支援ロボットの「ダビンチ」が急速に普及しています。2009年11月に厚生労働省が医療機器として「薬事承認」し、販売が開始されて5年がたちました。製造販売会社によると、国内では170病院に計183台が導入され、手術実績は今年中に計2万件に達する見通しまで増加しています。






 精密な動きが可能で患者の体への負担も少ないといい、保険が適用される手術が増えれば、さらに普及は進むとみられています。
 2009年からダビンチ手術を積極的に行っている藤田保健衛生大病院(愛知県豊明市)では11月19日、実績が1000件に達しました。国内ではトップ10に入るといいます。
 11月には腎がんの70歳代の男性患者から4センチの腫瘍を摘出しました。腹腔鏡(ふくくうきょう)手術で腫瘍のある腎臓を全摘出することも検討されたが、高齢で両方の腎臓の機能が低下していたため、ダビンチ手術で二つとも残す方法を選択しました。手術は輸血の必要もなく無事に成功しました。執刀した泌尿器科の白木良一教授(55)は「がんの根治はもちろん、腎機能を温存でき、合併症のリスクも抑えられた」と述べられました。
 ダビンチは、消化器外科、呼吸器外科、泌尿器科、婦人科などで使われています。国内の手術件数は、10年の約500件から昨年は約6600件に増加しました。2014年は9000件を超えるペースで推移しています。
 藤田保健衛生大病院は2台を臨床活用し、国内で2か所しかない製造販売会社認定のダビンチ手術のトレーニング施設を設け、別の2台で医師の教育も実施しています。東海地方では名古屋市立大病院や岐阜市の岐阜県総合医療センター、愛知県長久手市の愛知医科大病院、同県豊橋市の豊橋市民病院なども導入しています。
 ただ課題もあります。それは高額な治療費です。2012年4月に保険適用された前立腺がん手術以外は、200万~300万円が患者の自己負担となります。ただ、今秋、保険診療が併用される「先進医療」に胃がんや腎がんのダビンチ手術が認められました。実績を積めば保険適用の対象になる可能性があります。藤田保健衛生大病院の宇山一朗・上部消化管外科教授(54)は「普及拡大を見据え、より安全性を高めるため、医師の技量を上げる講習会などを実施していきたい」と話しています。

手術支援ロボットの代名詞となっているダビンチですが、まさにこれから更なる普及が想定されます。また、ダビンチ以外にも手術支援ロボットは多く開発中であり、その裾野は広がっていく科構成を大きく秘めています。ただ実績を積んでいくことで国が保険適用として認めるかどうか、期待はしたいのですが、今の患者申出療養などの議論をみていると厳しさを感じます。








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2014年11月11日火曜日

患者申出療養 (仮称)制度の枠組み案  社会保障審議会・医療保険部会

社会保障審議会・医療保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大教授)は11月7日、中医協からの患者申出療養 (仮称)制度の枠組み案の報告を受け、次期健保法改正での制度創設に向けた検討を進める方向を確認しました。今後、制度運用上の課題などについては中医協で議論が進む見通しです。部会では、患者申出療養による有害事象発生時の責任体制を明確化すべきだとの意見や、対象となる医療技術の安全性、有効性を確実に担保するための仕組みの重要性を指摘する意見が複数の委員からありました。






岩村正彦部会長代理(東京大大学院教授)は、患者申出療養について「重要な点は保険収載を目指していることです。その点を踏まえた制度設計、制度運用をお願いしたい」と述べた上で、「患者申出の可否を国が判断することになれば、もし被害が発生した際の国の責任などの問題は整理しているのか。臨床研究中核病院等からの定期的報告で、有害事象が隠匿された場合の制裁は考えているのか」などと質問しました。厚生労働省は、患者申出療養の詳細な制度運用は今後検討するとした上で、現在の先進医療制度の運用状況を引用して説明されました。先進医療では、有害事象の発生に備え、「実施医療機関には患者への補償、保険加入などを条件に実施することを認めています。患者申出療養でも発生時の対処法、ルールを決めておくことは必要です。有害事象の報告に遅れがあつた場合には、何らかの対処は必要だと認識しています」と答えました。これに対して、松原謙二委員(日本医師会副会長)は「国は一切責任を取らないということなのか。申し出た国民の責任とか、引き受けた医療機関の責任というのはいかがなものか」と厚生労働省の説明を問題視しました。唐澤剛保険局長は「法制度上の問題として存在する以上、それぞれの当事者にはそれぞれの責任があるはずと考えています。どの部分について、どの程度かということは一概には言えません」と理解を求めました。高橋睦子委員(連合副事務局長)も「有害事象が発生した場合の責任の所在が不明瞭です。最終責任を患者に課すことはあつてはならないです」などと指摘しました。また「低所得者が排除されない仕組みに留意することが必要です」と述べました。また、松原委員は「安全性・有効性を評価するのは容易なことではないが、それらを確保しながら、国民のために保険収載を目指すという大きなフレームは必ず守っていただきたい」と述べられました。高橋委員も「保険外併用療養費制度の拡大は、患者の安全性・有効性の確保が大前提」との考えを示されました。菊池令子委員(日本看護協会副会長)は、具体的な運用についてのガイドラインを国として策定するよう求めました。

患者申出療養 (仮称)が制度化されることはほぼ確実となってきた状況において、実際運用が始まった時に想定される事象についてひとつひとつ確認している段階に迫っています。まず一番の要点として、保険収載を見据えた制度とすることです。そうでなければ、高橋睦子委員の指摘通り低所得者層を排除した制度で終わってしまい、医療格差のきっかけとなります。これから地域包括ケアシステムとして、開業医のかかりつけ医の機能(ゲートキーパー機能)が働き始めると、一般的な急性期病院はこれまでと立ち位置が大きく変えざるをえなくなってきます。患者申出療養 (仮称)を実施できる医療機関は限られており、医療機関も患者に選ばれる為に独自性というか特徴を求められてくることは近い将来想像されます。








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