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2015年6月19日金曜日

東京五輪で禁煙化

国立がん研究センターのがん対策情報センターたばこ政策研究剖は5月28日、東京都民を対象に実施した「東京オリンピックのたばこ対策について都民アンケート調査」の結果を公表しました。回答者の53 %が東京五輪に向けた禁煙化を推進するため「罰則付きの規制 (法律や条例)を制属すべき」と答えました。ガイドラインの作成など「罰則なしの規制を設けるべき」との回答(22.2%)と合わせた75.6%が何らかの規制を求めています。






規制の対象にすべき施設に関する質問では「医療施設」の回答が最も多く、複数回答で93.1%に上りました。調査には都民2375人(男性1168人、女性1207人)が回答しました。回答者のうち、喫煙している者は21.8%(「毎日吸っている」20.2%と「時々吸う日がある」1.6%の合計)でした。調査では規制の必要性について、オリンピック開催都市で罰則付きの規制を制定する禁煙化の取り組みが進められてきたことを紹介した上で、東京五輪でも禁煙化を進めるべきかを聞きました。4分の3が何らかの規制導入を求めているのに対し、「何も規制しなくてもよい」は10.1%、「分からない」は14.4%でした。「毎日吸っている」と回答した人(480人)でも、24.2%は「罰則付きの規制(法律や条例)を制定すべき」と回答していました。
禁煙化の規制対象にすべき施設に関する質問 (複数回答)では「医療施設」が最も多い93.1%、 次いで「駅や図書館など公共施設」(88.8%)、「教育施設」(82.1%)、「オリンピックの競技施設」(80.9%)などが続きました。分煙についての考えでは、「効果がなく、分煙でなく禁煙にすべき」が39.5%、「効果はないと思うが、喫煙者と非喫煙者が共存する現状で分煙はやむを得ない」は 36.2%でした。

ここ数年で禁煙に対する取り組みが進んでいますが、それだけ国民の意識が大きく変わってきているということだと思います。10年20年前とは大きく変わってきたと思います。ただまだ道半ば、これからどう進めていくのか。これは今まで以上に大変だと思いますが、取り組むべきことです。ただ世間の感覚より医療従事者の喫煙率というは高く、ストレスを抱え込むよりは良いという、消去法なのでしょうか。








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2015年5月27日水曜日

東京都の構想区域設定

東京都の地域医療構想策定部会(部会長=猪口正孝・東京都医師会副会長・都病院協会副会長)は5月29日の会合から、東京都の将来あるべき医療提供体制の議論を開始しますが、現在13ある2次医療圏ごとの構想区域の設定は現実的ではないという意見が強まっています。






 2次医療圏をまたいでの患者流出入が多いことに加え、地域によって高度急性期医療や慢性期医療が集中するなど医療圏ごとのばらつきが大きいことが背景にあります。猪口部会長は「13の2次医療圏ごとの構想区域設定は極めて難しい」と述べられ、東京都特有の事情を反映させた構想区域設定の在り方を探っていく考えを示しました。東京都の2次医療圏は、国立がん研究センターや大学病院などを含めた高度急性期医療が集中している「区中央部」(文京・港・千代田・中央・台東)など23区で7つの2次医療圏と、療養病床が集中する多摩地区の5つの2次医療圏、島しょの合計13の2次医療圏で構成しています。23区内でも、区中央部などでは既存病床数が基準病床数を上回っているものの、区南部(品川・大田)、区西部(新宿・中野・杉並)、区西北部(豊島・北・板橋・練馬)、区東北部(荒川・足立・葛飾)では既存病床数が基準病床数に達していない状況となっています。
猪口部会長は、東京都では「区中央部や区西部の高度急性期医療は、2次医療圏に関係なく多くの患者が受診している。例えば葛飾や足立、荒川区の2次医療圏で構想区域を考えたとしても、患者は高度急性期医療を文京区に求める」と指摘しています。その上で「都の医療の実態と、構想区域を合わせようとすれば“23区で1つの構想区域 "という考え方もあるが、23区だけでは慢性期病床が少なく、4つの医療機能を入れた構想区域とするのは極めて難しい」と述べられた。さらに「東京都全体で1つの構想区域という声も強いが、それでは地域偏在が依然として解消できない」とし、東京都の構想区域の設定が大きな課題になっているとの認識を強調しました。また、構想区域設定に関する議論に臨むに当たり「いろいろ課題があっても既存の2次医療圏で構想区域を設定すべきという意見や、先ほど言ったように東京都全体を1つの構想区域にする案、病床機能ごとに構想区域を変える案、特定機能病院を外した上で 基準病床を策定する案、23区は1構想区域で多摩地区は2次医療圏で設定する案など、さまざまな声がある」とし、意見集約に向けた部会の議論を慎重に進める考えを示しました。

地域医療構想において、東京都は他の地域とは明らかに異なるでしょう。おそらく現状の2次医療圏をベースに考えることは、現状にそぐわないからです。ただ、東京都を一つの構想区域としてしまうと、構想区域の設定の本質とはかけ離れていきますし、なかなか難しいと思います。ただ、これだけ高度急性期医療が集中している地域は東京以外にはありませんし、人口密度がここまで高い地域もありません。しかし問題は医療提供体制だけでなく、高齢者を看ていく施設が全然足りていないこともあります。おそらく今からサ高住などの建設も行なわれるかもしれませんが、それでも追いつかないでしょう。そうなると、移住という選択肢も必要なのかもしれません。地域包括ケアシステムの本質からはずれますが、医療や介護の資源が枯渇している地域での生活に不安を感じるなら、それも誤まった方向性でもないのかもしれません。








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2015年5月3日日曜日

がん罹患数98万例、死亡者数は37万人

2015年のがん罹患(りかん)数は前年に比べて10万例・約1割増の98万例、がんによる死亡者数は同じく4000人増の37万人になるとの推計値を、国立がん研究センターが4月28日に発表しました。国立がん研究センターは、「全国がん罹患モニタリング集計のがん罹患数1975~2011年全国推計値」や「人口動態統計がん死亡数1975~2013年実測値」、「国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口」を基に、15年のがん患者数と死亡者数を推計しました。






 それによりますと、がん罹患数は男性が56万300例、女性42万1800例の合計98万2100例と予測されました。2014年の予測値に比べて約10万例、実測値に近い2011年推計値に比べて約13万例増加する見込みになります。
 罹患数が大幅に増加する要因について、国立がん研究センターは「高齢化」とともに「がん登録の精度の向上」を挙げています。がん登録推進法が2013年12月に成立し、全国がん登録が2016年1月からスタートします。このため、がん登録の認知度が医療現場で向上し、データの精度が高まると期待され、これが罹患数を押し上げるとみられています。
 がんの部位別の推計症例数は、大腸がん13万5800例、肺がん13万3500例、胃がん13万3000例、前立腺がん9万8400例、乳がん8万9400例などで、大腸がんと前立腺がんが増加すると見込まれています。部位別・性別に見ると、男性で前立腺がん、女性で肺がんが増加すると考えられています。
がんで死亡する人の数は、男性21万9200人、女性15万1700人で計370万900人となるとみられています。2014年の予測値ベースで約4000人、実測値に近い2011年推計値に比べて約5000人の共に増加します。
 部位別では、肺がん7万7200人、大腸がん5万600人、胃がん4万9400人、膵臓がん3万2800人、肝臓がん2万8900例などで、大腸がんによる死亡者が増加すると見込まれています。
罹患数と死亡数の長期的な傾向として、胃がんと肝臓がんの順位が下がり、肺がんと大腸がんが上がる、前立腺がんと乳がんの罹患数が目立って増加するなどとしています。

これまでもそうでしたが、これからの医療において、がんは重点的に研究も進めていかなければなりませんが、実際これだけの罹患率が予想として出てきますと、国民のがん検診の意識が向上してくれると良いのですが、現状はまだまだ受診率は低い状況です。どうしても、他人事のように考えてしまっている特に労働世帯において、予防の意識改善から取り組むべきではないでしょうか。








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2015年3月30日月曜日

85万人 がん罹患数

国立がん研究センターは3月26日、医療機関が任意で参加している「地域がん登録」の2011年分データを分析して罹患数や罹患率の推計値などをまとめました。「全国がん罹患モニタリング集計2011」(MC I J2011)を医療関係者向けにホームページで公開しました。






がん罹患数は、MC I J2010と比較して4万8905人増の85万1537人でした。男女の内訳は、男性が49万6304人(2万9802人増)、女性が35万5233人(1万9103人増)でした。MC I J2010と比べてがん曜患数が約5万人増えたことについて、国立がん研がん対策情報センターがん統計研究部地域がん登録室の松田智大室長は「データの精度が上がったためとみている。これまで把握漏れしていた患者が大部分を占めている。がんのリスクが急増 したわけではないと解釈している」と述べられました。MC I J2011では、地域がん登録のデータ精度を測るための指標となる「DCO」「DCN」「IM比」の3指標で設定した国際基準を全て満たす14県のデータから罹患数と罹患率を推計しました。部位別の推計罹患数の上位5位は、男性が胃(9万83人)、前立腺(7万8728人)、肺(7万5433人)、大腸(7万2101人)、肝(2万9192人)の順、女性が乳房(7万2472人)、大腸(5万2820人)、胃(4万1950人)、肺(3万6425人)、子宮(2万6741人)の順でした。人口10万対の年齢調整罹患率は、男性が449.0人、女性が305.5人でした。
がんの罹患と死亡を都道府県別に全国と比較できるように色分けした地図も公開しました。DCOかDCNの基準を満たし、IM比を満たした39県のデータを分析し、全国の推計値を100として、各都道府県が「120以上」「100~120未満」「80~100未満」「80未満」「比較不可または地域がん登録データ未提出」と判別できるように示しました。地図は男女別で、全部位のほか、胃、大腸、肝、肺、乳房・子宮 (女)、前立腺 (男)の部位別に分けて示しました。ただし、都道府県別の実数は公表されませんでした。その理由について松田室長は「地域がん登録のデータ未提出の県があるなど精度に都道府県格差があるため、ランキング化するようなことは現時点では不適切」と説明されました。国立がん研の堀田知光理事長も「まだ不完全なデータだが、(2016年1月の罹患分から始まる)全国がん登録に向けて(都道府県による)差がないものにしていくため、こういうことができるということを示しておきたかった」と強調され、「各都道府県に見ていただき、精度を上げるための 努力を促す意識付けをするためあえてこの段階で出すことにした」と狙いを説明されました。国立がん研究センターは今後、医療関係者向けの集計表を4月上旬に、一般向けの「最新がん統計」を4月中旬に、ホームページ上で公開する予定です。

最近特にがんに関連するニュースが市民レベルで多くなってきているように感じます。医療業界においては改めて注目するような内容でなくても、一般市民においては目新しいニュースというものも多く、それだけ市民へ向けた発信が増えてきているように感じます。それは、がん検診の低迷などの実状を踏まえ、政府としても本腰を入れ始めた表れではないかと感じております。今回のデータの公開も罹患状況や死亡状況を都道府県別で可視化したところで本当は一人ひとりの市民の生活はあまり大きく変わることはないと思います。しかし、がんに対する意識が変われば、そこからの行動の変化が期待できるところがあります。実際、どれだけ多くの医療機関が市民講座などを開催しても、関心を持って出向いてくる方はごくごく一部の方に過ぎません。それでも草の根運動的に継続されている医療機関も多くあると思います。一人ひとりの意識を変えるきっかけとして、情報が発信されているのは、良いと思います。後はそこを広げる支援活動を行なっていくことが必要なのでしょう。








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2015年3月27日金曜日

北海道は肺がん 日本海側は胃がん

国立がん研究センターは3月26日、地域別のがんの罹患(りかん)状況を初めて公表しました。胃がんは日本海側、肺がんは北海道と西日本で罹患率が高いことが判明しました。塩分の多い食事、喫煙率の高さなどが関係している可能性があるといいます。






 都道府県別の死亡率は厚生労働省の調査で既に分かっていますが、罹患状況が明らかになるのは初めてです。長野県、広島県の両県は罹患に比べて死亡率が低く、検診や治療が効果的に行われているとみられています。反対に青森県などでは罹患に比べ死亡率が高い状況でした。
 がんセンターは、データ登録に参加していない県などを除いた40道府県から、2011年に新たにがんと診断された患者約85万人の情報を集めました。
がんセンターによると、胃がんの可能性を高めるピロリ菌感染と塩分摂取量の多さのうち、感染に地域差があるかは不明ですが、塩分摂取には差があることが分かっています。肺がんは喫煙率と関係があるとみられています。

今回の罹患状況の地域別の公表は、それぞれの地域にとって重たいものでもあると思います。しかしこれまでもがんによる死亡率等からおおよその予想はできていたところもあり、これから予防と治療にどのように取り組んでいくのか、各都道府県の本気度が見えてくると思います。都道府県としてもがんの罹患率を抑えて医療費を抑制したいというのが本音のところでしょうが、建前上は市民の健康促進のために、がん検診の啓発などが精力的に行なわれていくのではないでしょうか。








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2015年1月5日月曜日

がん拠点病院の症例数が検索可能

国立がん研究センター(堀田知光理事長)がん対策情報センターは、全国のがん診療連携拠点病院(拠点病院)407施設で、2009年から12年までに院内がん登録された診療情報を基に、施設別のがん種ごとの症例数を検索できるシステムを12月9日、本格稼働させました。患者が、治療を受ける施設を決める際の選択肢が増えることにつながります。






 がん患者は、施設の診療実績を知るためには、都道府県拠点病院の中の46施設のほか、国立がん研究センター中央病院か同東病院のがん相談支援センターに問い合わせれば、すべての拠点病院の症例数を知ることができます。このほか、国立がん研究センターは、都道府県拠点病院にある、がん相談支援センターをバックアップする体制も構築しました。
 院内がん登録を検索するシステムは、症例数が独り歩きしないよう全面公開ではなく、がん相談支援センターの相談員がデータの意味を解説しながら伝えます。また、個人情報保護に配慮し、患者IDなどを削除した上で、データを提供します。検索するには、がんの部位や組織型のほか、施設の所在地を入力します。セカンドオピニオンによる症例数かどうかでも絞り込むことが可能です。
 この日、記者会見した堀田理事長は、「(患者さんから)院内がん登録は、私たちにとって、何のメリットがあるのかと聞かれます。がん対策や施設の評価には役立つが、個々の患者さんにとって役立つのかが問題になっていました。そのために今回、患者の病院選択に役立つ情報を提供することにしました」と述べられました。

日本人の多くはがんに罹患しており、厚生労働省としてもがんに向けた対策は注力しているところです。ただ、その中でなかなか国民のがん検診の受診率が向上していないことが問題視されています。まだまだ国民の意識は低いということです。罹患してから情報を収集できるしくみを解放するよりも、いかに罹患しないか予防を高めるかの働きかけもこれまで以上に必要かと思います。








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2014年11月22日土曜日

小児がん拠点病院 ネットワークの拡大

 広島大学病院は、中国・四国ブロック9県で唯一の小児がん拠点病院です。ブロック内で小児がんの診療を担う18病院とネットワークをつくり、2013年7月から、全体でも同様のテレビ会議を開きました。会議は毎月第4水曜日におこなわれ、まれな症例や治療法の情報交換もしています。






 小児科の小林正夫教授は「再発・難治性の患者は、拠点病院が中心に診ることになるだろうが、テレビ会議で難しい症例を共有しながら、地域の若手医師を育てていきたい」と話しています。
 テレビ会議には、隣接する近畿ブロックの拠点病院の兵庫県立こども病院が参加しています。将来は九州・沖縄の拠点病院の九州大学病院にも参加を呼びかけようとしております。九州大学病院は2014年6月から連携病院と始めています。
 また、広島大学病院は、12月に連携病院の看護師を集め、小児がん看護の研修を開きます。子どもの発達や心理の専門家「チャイルド・ライフ・スペシャリスト」らの支援方法などを学んで、患者や家族のサポートの充実につなげてもらう目的です。
 国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)は、関東・甲信越ブロックの4拠点病院の一つです。松本公一・小児がんセンター長によると、日本小児血液・がん学会に登録された約6200症例(2008~10年)では、血液がんが固形がんよりもやや多い状況です。しかし、全国15の拠点病院では、成育医療研究センターを含む12病院で固形がんが半数を超えました。
 固形がんは小児科だけでなく、外科や整形外科などとの連携も必要です。小児がんの中でもまれな疾患で専門家が少なく、拠点病院に集まる傾向があるといいます。
 小児がんは患者の親やきょうだいの暮らしにも大きな影響をもたらします。できるだけ自宅近くで治療を受けるのが望ましいです。松本さんは「拠点病院だけに患者を集めるのではなく、小児がんの治療経験のある病院や成人の病院にも結びつけることが拠点病院の大切な役割の一つです」と語ります。
 成育医療研究センターは2014年2月、国立がん研究センター(東京都中央区)とともに「小児がん中央機関」にも指定されました。中央機関は15拠点病院のとりまとめ役です。成育医療研究センターは今後、病理の画像データベースを設け、病理診断や放射線診断などを支援します。小児用の相談支援員の研修プログラムを作り、来年に研修を実施します。長期的なフォローアップを視野に入れた小児がんの登録方法も検討しています。

 小児がんは、新たに診断される患者が推計で年に2千~2500人にのぼります。診療する医療機関は約200あるとされ、1施設あたり10~12人の計算になります。医療機関によっては、経験の少ない医師が診療している可能性があり、小児がん患者が必ずしも適切な医療を受けられていないのではないかと懸念されていました。
 このため、2012年6月に閣議決定された「がん対策推進基本計画」には、5年以内に小児がん拠点病院を整備することが盛り込まれました。診療体制や診療実績、相談支援体制などをもとに、2013年2月、厚生労働省は15病院を指定しました。
 小児がんを診る医療機関を拠点病院に「集約化」し、診療経験を重ねることで治療成績を向上させます。また、全国どこでも標準的な治療が受けられるようにすることも目指しています。
 日本小児血液・がん学会理事長を務める堀部敬三・名古屋医療センター臨床研究センター長は「どういうがんは集約化し、どういうがんは身近で治療するのかを考えることが大切です」と話します。特に数が少ないがんでは、拠点病院ではない医療機関のほうが診療実績が多い場合もあるとし、「疾患ごとの拠点も必要ではないか」と指摘しています。
 治療だけでなく、教育や就労への支援、家族らの宿泊施設の整備なども求められています。
 「がんの子どもを守る会」の山下公輔(こうすけ)理事長は、拠点病院と地域の病院とのネットワークなど、支える体制ができつつあることを評価しています。ただ、「ネットワークの外側にいるかかりつけ医にもつながるよう、自治体や医師会とも連携が必要」と注文しています。子どもが病気になれば、最初はかかりつけの小児科医を訪れるため、その医師が拠点病院やネットワークの病院に相談できれば、より早く診断がつくことが期待できるといいます。

これから、連携は地域連携だけでなく、データを共有しつつ遠隔連携も進んできています。特に小児がんなどのなかで、症例数の少ない疾患などにおいて、標準的な治療が自宅の近くで受けることができるようになれば、患者ならび家族にとってのメリットは大きくなり、またそれが地域との連携ということに広がっていくのではないかと期待いたします。








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2014年7月9日水曜日

「希少がんセンター」を新設 国立がん研究センター

 国立がん研究センターは6月27日に、中央病院と東病院に「希少がんセンター」を新設したことを発表しました。

 対象とする希少がん(腫瘍)は、「肉腫(サルコーマ)」「GIST(消化管間質腫瘍)」「脳腫瘍」「メラノーマ(悪性黒色腫)」「眼腫瘍」「小児がん」「胚細胞性腫瘍(精巣、卵巣、性腺外)」などです。
 これらに対して、「病理診断」「画像診断」「外科治療(手術等)」「薬物治療」「放射線治療」「IVR(X線などで体内を透視しつつ、わずかな切開部から細い針などを通して病変部の焼灼や薬物投与などを行う手法)」といった治療を行うとともに、TR(基礎研究から臨床開発までを一体的に行う橋渡し研究)を実施することで、医療・医学水準の向上も図る考えです。






 希少がんは、名前どおり症例数が少ないため、最適な治療法が未確立であり、新たな治療法(薬)の開発が遅れているなどの課題があります。
 国立がん研究センターでは、「希少がんセンター」において基礎研究から臨床開発までの一体的な推進、医療人材の育成などを図り、こうした課題の解決を目指す考えです。

 なお、センターでは「希少がんホットライン」を設置し、希少がん患者とその家族、医師、看護師、ソーシャルワーカーなど医療者からの相談を受付ける体制も整えています。

がんは、5疾病・5事業でも取り上げられているように、医療体制の課題であります。全死亡におけるがん患者の割合は年々高くなっており、がんによる死亡が第一位となり、約3人に一人ががんで死亡しています。
がん部位別の罹患者数では、胃・大腸・肺と続いておりますが、その他悪性腫瘍で取りまとめられているモノで、約30%をしめているほど、罹患の部位に限定が難しい状況です。それも生涯リスクとして二人に一人はがんに罹患するとも言われています。希少がんに対する取り組みももっと活発になっていかなければ、全体としての母数の抑制には貢献することが難しいでしょう。








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