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2015年6月26日金曜日

社会保障費の伸び「3年で1.5兆円」

政府は6月22日の経済財政諮問会議 (議長=安倍晋三首相)で 、6月中にも閣議決定する「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針2015)の素案を提示しました。骨太に盛り込む「経済・財政再生計画」では、社会保障を歳出改革の重点分野と明記しました。安倍政権下での社会保障費の伸びは3年間で1.5兆円程度で、高齢化に伴う増加分に相当しているとし、経済・物価動向も踏まえて、その基調を2018年度まで継続していく方針を示しました。






医療分野では都道府県別1人当たり医療費の差の半減を目指すほか、都道府県への診療報酬特例、外来時定額負担を検討する姿勢です。焦点となっていた社会保障費の伸びは「3年で1.5兆円」の基調を2018年度まで継続し、2020年度に向けて「高齢化による増加分と消費税率引き上げとあわせ行う充実等に相当する水準におさめることを目指す」と記しました。社会保障・税一体改革の主要な改革については、2018年度までの集中改革期間に精力的に取り組む方針です。
医療分野については、地域医療構想も視野に、データ分析で都道府県別の医療の「見える化」を進め、医療費や提供体制の地域差縮小を図る考え方が大きな柱の一つになっています。医療費適正化計画も活用して、都道府県別1人当たり医療費の差の半減を目指す構えです。療養病床では、病床数や平均在院日数の地域差が大きいとして、入院受療率の地域差を縮め、地域差是正を進めます。医療構想との整合性の確保、地域間偏在の是正などの観点も踏まえ、医師・看護職員らの需給も検討します。外来医療費についても地域差を分析し、重複受診・投与・検査の適正化を図る方針です。改革に取り組む都道府県を重点的に支援する観点から、高齢者医療確保法で定める都道府県への診療報酬特例の活用についても検討します。2015年度から地域医療介護総合確保基金の配分にメリハリをつける方針 も盛り込みました。
また地域包括ケアシステム構築を進め、人生の最終段階における医療の在り方を検討します。かかりつけ医の普及の観点から、診療報酬上の対応や、外来時の定額負担についても検討します。負担の公平化の観点から、高額療養費制度や後期高齢者の窓口負担も検討課題に挙げています。

間違いなく次の診療報酬改定は厳しい改定になるでしょう。7対1も落ちるのがほとんどというか、いかに回復期へ転換するのか、それともどのような医療を提供するのか、医療機関としては、決断の時が迫ってきていると感じます。








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2015年6月20日土曜日

「かかりつけ医」さらなる評価を

塩崎恭久厚生労働相は5月26日、政府の経済財政諮問会議に出席し、政府が今夏までに 策定する財政健全化計画に向けた厚生労働省の方針を示しました。医療分野では、2016年度診療報酬改定で「かかりつけ医」のさらなる評価を検討することなどを盛り込みました。






 塩崎厚労相は財政健全化計画に向けた「重点改革事項」として、保険者が本来の機能を発揮し、国民が自ら取り組む健康社会の実現、地域包括ケアシステムの構築、薬局の在り方を見直し、医薬品の使用を適正化、後発医薬品の使用の飛躍的加速化、の4点を挙げました。このうち、地域包括ケアシステム構築のメニューとして、「かかりつけ医」のさらなる普及に加え、地域医療構想の策定支援や、医療費適正化計画の前倒しと加速化などを通じた医療提供体制の確立や地域差の縮小などを盛り込みました。このほか「患者のための薬局ビジョン」を年内に公表し、全ての薬局を「患者本位のかかりつけ薬局に再編」する方針も示しました。薬局の在り方に関しては、いわゆる門前薬局から「かかりつけ薬局」への移行を進めるため、調剤報酬を2016年度以降の改定で抜本的に見直す方針も示しています。後発品の使用促進では、「2017年度末までに数量シェア60%以上」としている現行の目標達成時期を1年前倒しの「2016年度末」とするとともに、新たに2020年度末時点の数量シェア目標を「80%以上」と設定しました。これによる医療費の2020年時点の削減効果額は13兆円を見込んでいます。

「かかりつけ医」はこれから向かう地域包括ケアシステムにおいては重要な役割を担っていきますが、まだまだ病診連携の面から見ても課題は山積みであると思われます。あくまで今回の話は財政健全化というところですので、いかに社会保障費の増加を抑制するかという点です。そのためには病院から地域へのシフトを進めなければなりません。ですがその連携体制がまだ構築できていないですし、開業医の先生方も本当に地域の患者を診ていけるかといえば連携していかなければ現実的に不可能です。いかに連携して地域の患者を診ていくのか、必要な時に必要な医療が提供できる体制を構築できるのか、そうなると地域医療連携推進法人というものが、各医療圏で生まれていくのも近いかもしれません。








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2015年5月29日金曜日

薬局再編は「すべて残すわけでない」

塩崎恭久厚生労働相は5月26日の経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)の会合で、全国に約5万7000件ある薬局を患者本位の「かかりつけ薬局」に再編する方針などを表明した上で、「すべて(の薬局)を残すわけではない」と述べられました。






塩崎厚労相は、社会保障分野の改革についての厚生労働省としての中長期的な考え方を提示されました。この中で、後発医薬品の使用に関する現行の目標の達成時期を前倒しして新たな目標を定めるほか、「患者のための薬局ビジョン」を年内に策定し、それに基づいて全薬局を「かかりつけ薬局」にするための施策を進めるとしました。
 諮問会議の前回会合では、民間議員が社会保障分野の改革に関して提案していました。甘利担当相によると、この日の会合で塩崎厚労相に対して民間議員が、医療法人の本務としての営利性業務の解禁などについても踏み込んだ対応を検討するよう要望致しました。さらに、「地域間の医療費の差を半分程度に縮減することや、薬局を再編して、薬局数を半減させるなどの目標も検討課題だ」などと主張したといいます。
甘利担当相はこの日の会合を、後発医薬品の使用目標や薬局の在り方の見直しなどでは参加者の意見がおおむね一致したと振り返りました。一方で、診療報酬全体の在り方や、健康産業での医療関係者の活躍策などについては、さらに議論を深める必要があると指摘されました。「厚労省の方針が出たが、具体的に各論に踏み込んでいる部分は少ない」と述べられ、厚生労働省側との調整を今後進めるとしました。

適正な社会保障費を目指して抑制に対する施策があちこちで上がってきておりますが、よく白羽の矢が当たるのがこの薬価のところです。その中で薬局の数を半減するとともに、ただ機能を高めかかりつけ薬局を目指していくということ。大きな変革に向けて、門前薬局が立ち並ぶ病院周辺の風景も大きく変わっていくのでしょう。








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2014年10月24日金曜日

都道府県ごとの平均在院日数や1人当たり医療費の差  経済財政諮問会議

政府が10月21日に開いた経済財政諮問会議 (議長=安倍晋三首相)で、伊藤元重・東京大大学院教授ら民間議員は、都道府県に「過剰病床」の解消を進めるよう求める資料を提出しました。資料では、都道府県ごとに平均在院日数や1人当たり医療費に差があると指摘しており、臨時議員として出席した塩崎恭久厚生労働相は「地方にお任せではなく、適正化・効率化が一層進むよう、何ができるか検討したい」と述べられました。






民間議員の資料によると、平均在院日数は高知が東京・神奈川の 2倍、人口10万人当たり病床数は高知が神奈川の3倍で、病床数と患者の受診率には高い相関関係があると指摘しました。後期高齢者の1人当たり医療費は、上位5県平均(福岡、高知など)が108万5000円、下位5県(新潟、岩手など)が75万8000円だとし、全体が下位 5県並みに下がれば 2兆2000億円を節約できると説明されました。厚生労働省に対しては、年度内に整備する予定の「地域医療構想策定のためのガイドライン」で、2040年度までの人口動態を考慮に入れた病床機能別標準病床数などを具体的・定量的に示すよう要求しました。地域医療構想と整合的な医療費水準(支出目標)や医療提供目標(平均在院日数、後発医薬品使用率など)を 設定し、取り組みの加速に向けて医療費適正化計画の枠組みを見直すよう求めています。
会議後に会見した甘利明経済再生(一体改革)担当相によると、菅義偉官房長官は「社会保障はなかなかメスを入れられないが、都道府県ごとの差をなくしていく、他県でできているならできないはずはない、というアプローチは大変に分かりやすい。積極的に取り組んでいくべき」と発言されました。民間議員からは「入院日数、病床数の地域差の是正を行うべきだ。アメとムチを使って、改革の目玉として厳しく取り組むべき」との意見が出たといいます。
議長の安倍首相は塩崎厚労相に対し、「医療費の見える化を含む医療保険制度の改革、薬市場の実態の早急な把握をはじめとする薬価制度の見直し、メリハリの利いた介護報酬の適正化など、社会保障の効率化・重点化により、質を維持しつつ国民負担を軽減していくよう議論を進め、年内をめどに諮問会議に報告してほしい」と指示されました。
医療費の抑制は、国の財政の健全化に向けた重要な取り組みであるということは理解できます。他国に比べ在院日数が長いこと、各都道府県により差があること、それらも十分理解はできます。ただ、高知県が東京都や神奈川県より平均在院日数が長いのは、本当に病床数と比例しているからと特定してよいのでしょうか。それぞれの地域における背景が異なることを考慮することがまず大事ではないでしょうか。それゆえ、都道府県ごとに地域医療ビジョンを策定するように方向付けされているはずだと思います。都道府県ごとで差をなくしていく、とは何故今そのような発言があったのか理解に苦しみます。








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