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2015年6月9日火曜日

2025年の訪問看護とは

日本看護協会、日本訪問看護財団、全国訪問看護事業協会の3団体は2014年度末、「訪問看護アクションプラン2025」を策定しました。2025年に向けて訪間看護が目指す姿と、それを達成するためのアクションプランを示しました。全国訪問看護事業協会の伊藤雅治会長は、「3団体が中心となり、行動していく方向性を示すという意味でアクションプランを作成しました。訪問看護ステーション自らが動くことが大事である」と述べられ、訪問看護師に対し、アクションプランで掲げた取り組みの周知を図る考えを示しました。






アクションプランには国民へのメッセージも盛り込んでいます。3団体が設置した訪問看護推進連携会議は2009年3月に「訪問看護10カ年戦略」を策定しました。訪問看護の在り方を示す指針として活動を進めてきましたが、訪問看護を取り巻く環境の変化を受け、同戦略を新たに見直す必要があると判断しました。
アクションプランは 訪問看護の量的拡大、訪問看護の機能拡大、訪問看護の質の向上、地域包括ケアヘの対応、で構成されています。量的拡大では、訪問看護師数を2025年までに現在の3倍程度(約15万人)に増やす目標を盛りこんでいます。伊藤会長は、日本の在宅死亡率の割合が、諸外国と比較して低いデータなどに言及し「日本でも訪問看護師を増やしていけば、在宅死亡率を上げられる」と説明しました。機能拡大では、機能強化型訪問看護ステーションを2次医療圏ごとに少なくとも1 カ所以上設置することや、看護小規模多機能型居宅介護を全市町村に1カ所以上設置する目標も掲げました。質の向上では、看護の専門性を発揮して多職種と協働できるスキルの強化を挙げました。地域包括ケアの対応では、国民への訪問看護に関する周知や、地域での生活を包括的に支援するため訪問看護ステーションの機能を強化する必要性も示しました。介護保険事業計画や地域医療計画といった自治体の計画策定プロセスに参加し、訪問看護の立場から政策提言することも掲げています。アクションプランでは、訪問看護に求められる重要な課題の一つに「日本全国どこでも24時間365日、いつでも必要な質の高い訪問看護サービスを届ける仕組みをつくること」を挙げ、そのために訪問看護が目指すべき姿の一つに「多機能化・大規模化」を位置付けています。また、2025年に向けて訪間看護ステーションが核になり、多職種で在宅療養する人に対して、必要な介護サービス、生活支援サービスを一体的に提供する仕組みづくりが必要との考えを示しました。

地域包括ケアシステムの構築に向けて、訪問看護の存在は必要不可欠であることは間違いと思います。正直、開業医がどれだけまめに訪問診療に行くかといわれても懐疑的なところがあります。訪問診療を行なっていても、やはり患者に寄り添えるのは看護師の方が上であると思います。それが看護師の本意でもあるわけですから。これから在宅療養が進めば、これまでと違った次元での医療の提供が求められていきます。その際に訪問看護が中心となって多職種で連携を行ない、地域を看ていくことが必要となっていくでしょう。








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2015年5月10日日曜日

ナースセンターとハローワークの連携強化

日本看護協会は4月30日、厚生労働省職業安定局長宛てに、2016年度予算編成に向けて「ハローワークとナースセンターの連携強化」を求める要望書を提出しました。






深刻な看護師不足が続く中では、結婚や出産などで一線を退いた看護師の資格保持者の再就業に注目が集まり、都道府県の看護協会が設置するナースセンターで有資格者向けの情報把握や相談支援などが行われています。
 今年10月に施行される改正看護師等人材確保促進法では、ナースセンターによる看護職員の再就業支援機能のさらなる強化が図られることとなっていますが、日本看護協会は「2013年度から実施されているナースセンター・ハローワーク連携モデル事業では、連携強化に向けた課題も明らかになってきている」とし、2016年度予算の編成に当たってさらなる連携を進めるよう求めています。
 具体的な要望項目は、(1)ハローワークとナースセンターの連携の一層の強化、(2)看護職のセカンドキャリア就業について導入事例の収集になります。
 特にハローワークとナースセンターの連携の強化では、ハローワークとナースセンターとの間での電子媒体による求職者情報の共有、連携対象となるハローワークの拡大、を求めています。

これから、看護師の不足、特に訪問看護における看護師の不足は問題視されておりますが、なかなか潜在ナースの掘り起こしは、どの地域でも進んでいない状況です。ただ、7対1が本当に改革シナリオ通り進んで行けば、多くの看護師が病院からあふれ出てくるという試算をされているところもあります。おそらく、結婚や出産や一線を退いた看護師がいきなり訪問看護師として患者の居宅で医療を提供することは、そう簡単ではないでしょうし、何より一人ひとりの看護師が負わなければならない責任の範疇が、とても大きなハードルとして立ちはだかると思います。そこをどのようにフォローしていけるか、看護協会としても取り組むべき課題が多くありそうです。








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2015年4月14日火曜日

自動マッチングなど 看護師の求職斡旋サイト

日本看護協会は4月13日、看護職の求職者がインターネット上で無料で職業紹介・あっせんサービスを利用できるWebサイト「eナースセンター」を刷新しました。新たに複数の機能を追加したほか、スマートフォン専用の表示機能を備えました。一方、求人施設・求職者が登録する必須項目は絞り込んで手続きを簡素化しました。4月13日時点で登録のある求人・求職者情報は新たなサイトに移管します。新しいサイトでは、求人施設が求職者と直接メッセージをやり取りして、問い合わせや応募に対応できます。eナースセンターの求人情報に関してはこれまで、問い合わせや応募の際に求人情報を所管する都道府県ナースセンターヘの申し込みなどが必要でした。サイト内で直接やり取りできるようになったため、求人施設が求職者を施設見学に招待することや、都道府県ナースセンターが求職者にお薦めの求人情報を提供することなども可能になります。






主な新機能はこのほか、求人施設・求職者の求める条件に近い求職者・求人情報を自動で一覧表示する「自動マッチング」、求職者・求人施設の所在を地図上に表示する「地図検索」、都道府県ナースセンターが条件に合う求人施設・求職者に情報を一斉送信する「お知らせ」などです。地図検索では、求人施設が自施設の周囲に住む求職者の所在を知ることができます。求職者の登録情報を反映する形で保健師、看護師などの職種と、希望する雇用形態が「常勤」か「非常勤」かを地図上に表示します。求職者自身も、居住地の周囲や、希望する勤務地に求人施設があるか地図上で確認できます。
今後は、eナースセンターと看護職の復職支援に関する取り組みを連動させる計画です。看護師等の人材確保の促進に関する法律が改正され10月から「看護師等免許保持者」が離職時などにナースセンターヘ住所、氏名、連絡先を届け出ることが努力義務となることに合わせて、日看協は支援システム「とどけるん」を開設する予定です。同システムとeナースセンターを運動させ、離職者がeナースセンターのサービスを利用しやすくすることなどを構想しています。eナースセンターは、日看協が厚生労働省から、都道府県看護協会が都道府県からそれぞれ受託している無料の職業紹介あっせんサービス「ナースセンター事業」の一 部です。Webサイトの刷新は今回で 5回目となります。

日本看護協会としても看護師不足を解消するために、様々な取り組みを行なっています。ただ、今回のWebサイト「eナースセンター」については、本質の問題解決に至るのかどうかという点が疑問視されます。実際、「eナースセンター」を閲覧している看護師は就職意識があるので、そこに対するフォローも必要ですが、優先度合いから考えると、「とどけるん」が果たそうとしている潜在看護師の把握を行なっていくことにもっと取り組まなければ、全体の母数は拡大しないのではないでしょうか。ただ、今回の取り組みで終わりというわけではありませんので、これからの拡充を期待したいものです。








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2015年4月13日月曜日

複数の医療機能で幅広く 看護部長の目線

日本看護協会が全国の看護部長に自院が今後地域で担う最も重要な役割について聞いたところ、最多の回答は「急性期や回復期、慢性期など複数の機能をもち、地域のニーズに幅広く対応する」で全体の26.6%を占めました。病床規模別に見ると「99床以下」の小規模な病院でも同じ回答が20.4%で最も多い状況でした。日看協が2013年度の看護職員の需給状況を調べた「2014年病院における看護職員需給状況調査」の結果速報で明らかにしました。






 この設問を例年の調査項目に追加して調べました。 同調査は全国8603病院の看護部長に調査票を配布し、4016病院から回答を得ました。有効回収率は46.7%でした。回答を得た病院の設置主体別の内訳は、医療法人56.4%、都道府県・市町村14.0%、一般社団法人などその他3.7%、社会福祉法人3.0%などでした。病床規模別では、「99床以下」29.1%、「100~199床」32.2%、「200~299床」15.1%、「300~399床」10.4%、「400~499床」5.5%、 「500床以上」7.0%などとなっています。
自院の役割については「主に高度・専門的な入院医療を提供し、重度の急性期疾患に対応する」「主に急性期疾患で入院医療が必要な患者や、比較的軽度な急性期忠者に対応する」「急性期や回復期、慢性期など複数の機能をもち、地域のニーズに幅広く対応する」など9つの選択肢から1つを選ぶよう求めました。全体で2番目に多いのは「長期にわたり療養が必要な疾患・障害のある患者に対応する」(14.9%)で、以下「主に急性期疾患で入院医療が必要な患者や、比較的軽度な急性期患者に対応する」(14.7%)、「急性期病院の後方支援やリハビリテーションの機能をもち、在宅復帰をめざす患者に対応する」(12.3%)などと続きました。結果速報では病床機能別の回答割合も示しました。
今回の同調査では定年到達者の勤務延長・再雇用制度の有無や適用状況などについても調べました。勤務延長制度がある病院は全体の20,0%で、このうち7.8%は上限年齢の定めがないとの回答でした。再雇用制度がある病院は全体の85.9%で、18.6%が上限年齢を定めていません。
例年調査している離職率は、常勤看護職員が11.0%で、前年度と比べて横ばいでした。新卒看護職員は前年度比0.4ポイント減の7.5%でした。都道府県別に常勤離職率を見ると、東京都 (14.6%)、 神奈川県 (14.0%)、 大阪府 (13.9%)、 兵庫県 (13.3%)、 千葉県 (12.8%)などの順で高かい状況でした。10%以上は18都道府県に及びました。新卒離職率は、愛媛県(10.9%)、栃木県 (10.6%)、大阪府(10.2%)、香川県(10.1%)、山口県(10.0%) などの順で高い状況でした。

今まさに各病院では地域医療構想における各病院の役割とポジショニングが検討されていることと思いますが、経営幹部では見えていない、患者さんに一番近い看護の目から見た自院の役割というのは、ある意味地域包括ケア病棟を持った病院なのでしょう。確かに「急性期や回復期、慢性期など複数の機能をもち、地域のニーズに幅広く対応する」まで言ってしまうとそれではすべてではないか、地域全体での包括ではないでしょって言われそうですが、その実現のためには、ホールディング型医療法人なのでしょうか。








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2015年2月22日日曜日

訪間看護への期待感

社会保障審議会・介護給付費分科会委員を務める日本看護協会の齋藤訓子常任理事は、改定率がマイナス22.7%となったことを踏まえ「基本報酬は軒並みマイナス。当然、訪間看護の基本報酬にもメスが入った」と述べるなど、全体的に厳しい改定内容になったと振り返りました。一方、訪問看護で「看護体制強化加算」が新設されたことにも触れ、「中重度で医療依存度があり、状態の管理が非常に難しい人をきちんと看ていくことが、訪問看護に期待されていることをあらためて示した」との見解を示しました。






訪間看護に新設された看護体制強化加算は、中重度の要介護者の在宅生活を支える訪問看護体制を評価するものです。一定の要件を満たした場合、月1回300単位を算定できます。要件としては、緊急時訪問看護加算、特別管理加算、ターミナルケア加算を算定した利用者が、それぞれ一定割合以上いることを求めています。齋藤氏は「重症の人を看ている事業所については、(基本報酬削減による)マイナス分を月1回の加算で相殺か、若干足が出る状況」と説明されました。
病院・診療所が行う訪問看護の基本報酬は、将来的に訪問看護従事者の増員を図る観点から増額しました。ただ斎藤氏は、診療報酬の人員基準が変更すれば人材を訪問看護から病棟に移すなど診療報酬の影響を受けている状況があるとし、「今回の措置は諸手を挙げて賛成ではない」と述べられました。一方で訪問看護の資源がない地域については、病院・診療所が在宅医療を視野に入れて「この点数を使って午前は外来、午後は在宅というような形で地域展開ができるのではないか」と期待しました。 また齋藤氏は、訪問看護全体の課題として「地域を守る観点で事業運営してほしい」と述べた上で「人の確保が最大にして非常に難渋な課題」と強調されました。人材確保については、これまで訪問看護はハードルが高く「何でもできなければいけないという都市伝説があった」としましたが、「そこをブレークスルーする。新卒でも未経験でも、これさえ学べば訪問看護ができるというメニューを作っている」と述べるなど、取り組み状況を語られました。
2012年度改定で新設した複合型サービスは「看護小規模多機能型居宅介護」に改称され、看護提供体制に応じて加算と減算が設けられることになりました。斎藤氏は、同サービスは医療依存度が高く、訪問看護も利用する重度の人を看ることが本来の趣旨であったとし、「趣旨通り事業展開しているところは、加算も付いて報われた」と述べられました。同サービスは2014年10月時点で168事業所が提供しているが、齋藤氏は「地域包括ケアシステムの中に1カ所以上あることが望ましい姿」と述べられました。「在宅を諦めていた人が、諦めなくてよかったと言っている。増えていけば、特別養護老人ホームの待機者も減るのではないか」と述べられ、看護小規模多機能型居宅介護の今後の広がりに期待を示しました。

地域包括ケアシステムという患者を在宅へシフトしていこうという動きにおいて、訪問看護の役割はとても大きなものです。しかし、今回の介護報酬の改定で基本報酬は減額となりました。国の目指す方針がぶれているように感じるのは私だけでしょうか。その分、中重度をしっかり看ていけば加算が反映されるというものの、訪問サービスは効率化を高めることは非常に難しいです。一軒一軒訪問しなければならないのですから。中重度の患者となれば、それだけケアも大変になります。はたして絵に描いたモチとならないような運営は、各ステーションで実現可能なのでしょうか。








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2015年2月5日木曜日

看護師の特定行為 日本看護協会

日本看護協会の坂本すが会長は、2015年10月に始まる看護師の特定行為に関する研修制度の周知徹底、円滑運用のため、日本看護協会として積極的に協力する考えを示しました。特に、看護師に専門性を発揮させるための研修体制をいかに組むかを 最重要課題に挙げた上で「研修を受講するパターンが複数想定されるため、内容を整理して研修体制を構築することが重要」との認識を表明されました。






2月に開く予定の理事会で制度定着に向けた具体的な活動方針を決めるとしました。医道審議会の保健師助産師看護師分科会「看護師特定行為・研修部会」が同制度の骨格としてまとめた研修内容や時間数、特定行為の範囲などについては、「研修項目内容や、時間数設定に日本看護協会の考えが一定程度反映された」 と評価されました。特定行為候補だった「経口・経鼻気管挿管の実施」と「経口・経鼻気管挿管チューブの抜管」の2項目が制度開始時の特定行為の範囲から外れたことについては「医療現場の需要にできるだけ対応するために検討してきた行為で、委員の大半が特定行為に含めることに賛同しており、2項目を含めた範囲拡大を引き続き議論してもらいたい」 と求めました。
日本精神科病院協会が中心となって准看護師のための全国組織「日本准看護師連絡協議会 (仮称)」を設立する準備を進めている状況については、「どのような動きがあったとしても、准看護師の養成停止と看護師養成への一本化を求めていく方針は変わらない」とあらためて強調されました。「准看護師が看護師資格を取得する際の奨学金制度を拡充するなど、准看護師への支援は継続している」とも述べられました。坂本すが会長は、医療機関の勤務環境を改善する必要性にも言及されました。「国は2025年に200万人の看護職が必要としている。それを実現するには離職防止・定着対策につながる労働環境の整備が不可欠です。離職につながる最大の要因は夜勤と長時間労働の負担だ」との見方を強調されました。入院基本料の夜勤72時間要件をさらに緩和するよう求める意見があることについては「タクシーや高速バスの運転手のように拘束時間や実働時間の上限を定めるなど、労働分野での法整備が本筋。それがない限りはあり得ない」と述べられ、 引き続き反対する姿勢を示しました。

2025年に向けて、看護師の不足が大きな問題となっております。その問題にいかに策を立てていくかが今後の課題ではありますが、特定行為の2項目を除外とされたこともありますが、日本看護協会はこれからどのように舵を切り進んでいくのか、医療業界を大きく左右に影響を及ぼします。ただその中で看護師のWLBが最近よく挙げられていますが、看護師に限った話ではなく、医療の現場はまだまだ過酷な労働環境が改善されていません。個の力だけでなく連携を図り組織で対応することが必要になってくると思うのですが、まだまだそこまでは多くの医療機関では道半ばです。








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2014年12月9日火曜日

日本型在宅 郡市区医師会にて

日本医師会の鈴木邦彦常任理事は11月23日、国立長寿医療研究センターと勇美記念財団が開催した在宅医療推進フォーラムのシンポジウムに登壇され「日本型在宅の主役は都市区医師会です。かかりつけ医にリーダーになっていただきたい」と訴えられました。かかりつけ医の研修も必要になるとし「われわれとしては、医学部教育の見直しを含めた一般臨床能力の向上と、日医の生涯教育の充実により、かかりつけ医を強化することが必要と考えている」と述べられました。






鈴木常任理事は、超高齢化社会に対応する日本の医療システムとして「既存資源である中小病院や有料診療所、診療所を活用し、施設か在宅かということではなく、施設も在宅も活用した日本モデルを構築していくことが現実的」とコメントされました。日本では中小病院や有床診療所が多く、身近な場所で入院が可能なことや、診療所の質も高く、高齢者に便利なワンストップサービスが提供できることをメリットに挙げました。その上で「かかりつけ医機能を持つ200床未満の中小病院、有床診療所、診療所がそれぞれ可能な範囲で在宅支援の機能を持ち、総合的に支援 していくことがよい」との見解を示されました。

日本看護協会の齋藤訓子常任理事も登壇し、地域包括ケアシステムにおける看護の役割について「在宅療養を最期まで支えきること」と説明されました。全国で訪間看護や介護施設に従事する看護師が、非常に少ないことを挙げ、「地域包括ケアシステムの中で働く人たちをどうやって確保していくかが一つ大きな課題」との認識を示しました。このほか訪問看護ステーションの基盤強化なども課題に挙げました。また齋藤常任理事は、市町村やかかりつけ医、また在宅医療と介護の連携の鍵は「さまざまな教育背景を持つ専門職が一堂に会し、利用者へのサービスビジョンを関係者間で徹底して共有することだ」と説明されました。「多様な職種が集うとき、1つのチームであるということを認識したい」と訴えられました。

これから進めていかなければならない地域包括ケアシステムの構築は、医師会の動きが重要となってくることは間違いないと感じます。また、逆説的にいうと、ここで医師会がしっかりと存在感を発揮できなければ、地域での確たるポジションは喪失してしまいかねません。これからいかに在宅で医療を提供できるかとなるとかかりつけ医・開業医がメインになってきます。もちろんその前で訪問看護の存在も大きくありますが、それら連携体制を構築する仕組みづくりを医師会がイニシアティブをとれるかどうか、手腕の見せ所でしょう。








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2014年7月14日月曜日

看取りや24時間対応などの訪問看護へ評価要望  日本看護協会

日本看護協会(日看協)は7月9日、厚生労働省に「平成27年度介護報酬改定に関する要望書」を提出しました。24時間対応できる体制を整えたり、看取りが必要な人にもサービスを提供したりする訪問看護事業所への評価などを求めています。

 要望書では、高齢化の急速な進展と病院の在院日数の短縮化に伴い、在宅や介護施設で医療ニーズが高い要介護者が増加していると指摘しています。さらに今後は、在宅や介護施設における看取りの必要性も高まるとし、こうした状況に対応するため、24 時間対応や看取り、相談支援などの体制を持つ多機能・高機能な訪問看護事業所への報酬上の評価を求めています。

 さらに、給付額が区分支給限度基準額を超えた場合、重度者への訪問看護費や緊急時の訪問看護費に関しては、区分支給限度基準額の管理対象外とすることも要望しました。

 そのほか、看護職員による居宅療養管理指導の算定要件などの見直し、医療ニーズのある要介護者のケアマネジメントへの評価、特別養護老人ホームなどにおける安定的な看護提供体制の拡充、介護保険施設における多職種協働による自立支援のケアへの評価、複合型サービスの安定的な提供体制の整備-の実現も求めています。







訪問強化の小規模多機能、「評価したい」- 厚労省・朝川課長

厚生労働省老健局の朝川知昭・振興課長は7月7日、和歌山県橋本市で開かれたシンポジウムで講演され、「訪問の機能をしっかりと対応していただけるような小規模多機能を評価していきたい」と述べられました。2015年春の介護報酬改定に向け、厚生労働省は小規模多機能型居宅介護について、人員配置の見直しなどの論点を提示しています。朝川課長の発言は、訪問機能を強化した事業所を後押しする意向を示したものです。


 朝川課長は、「訪問の機能が強化されると、在宅の限界点をかなり高められるという実践例が出ています。逆に訪問をしない小規模多機能サービスは、デイサービスにかなり近いです」と指摘しております。その上で、「訪問の機能を強化した小規模多機能、そういったものをもう少し地域に増やしていく必要があります」と述べられました。

 また、定期巡回・随時対応サービス(定期巡回・随時対応型訪問介護看護、24時間訪問サービス)に関して、看護職種との連携や通所介護の減算、オペレーターの24時間対応といった課題を例示した上で、「制度的に解決可能な課題もあるので、対応しながら普及に努めていきたい」と語られました。

 この日のシンポジウムでは、社会保障審議会介護給付費分科会で分科会長を務める慶大の田中滋名誉教授も講演されました。

 田中教授は、「地域マネジメントがどのくらいできるかが、包括ケアシステムのカギです。マネジメント力を発揮すれば、2025年の高齢化は乗り切れるはずです」と述べられ、地域ケア会議や地域包括支援センターでの多職種協働の重要性を強調しました。

2025年に向けて地域包括ケアシステムを構築するには、重要なポイントがいくつかあると思います。いかに在宅での療養を安全に安心に行なっていくかとなると、看護師等の訪問がキーになりますし、地域全体の医療環境を整備しなければ各役割が機能しませんので、マネジメント(調整力)が重要になってきます。複数の事業団体が協働で地域包括を構築するには、それぞれの立場を理解したうえで調整していかなければなりません。それをイニシアチブをとって、お互いの利害関係も考慮しつつと考えると、なかなか実現にはハードルが高いかもしれません。





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2014年7月8日火曜日

一般看護師の特定行為



 日本看護協会の坂本すが会長は6月26日、一般の看護師が特定行為を実施する際も十分な研修受講が前提となるよう、日本看護協会として現場の看護職や看護管理者向けに指針のような文書を作成して示すとの考えを示しました。同日、2014年度の役員改選後の新体制で初めて開いた記者会見で述べらました。
厚生労働省は、6月18日に成立 した改正保健師助産師看護師法に基づき、2015年10月から一定の医行為を特定行為と位置付け、厚生労働省が指定する施設での研修 (指定研修)を修了した看護師を対象に「手順書」に沿った特定行為を認める。ただし、医師 ・歯科医師の指示に基づく「診療の補助」の範囲であれば、指定研修 を受けていない一般の看護師も特定行為を実施することができる。坂本すが会長は、事実上研修なしでも特定行為を実施することが可能な点について「そこは放っておかない。現場が納得 して安全に実施できるように、患者さんも安心 して受けられるようにしなければならない」 と指摘しました。 「日本看護協会が何らかの形で情報提供するし、考えも示します」 と述べられました。






また、看護職を無料で紹介する事業「ナースセンター」について、コンピューターシステムを利用する登録作業の簡略化やスマートフォンヘの対応などを検討 していることを明 らかにしました。登録作業の簡略化については、会見に出席した松月みどり常任理事が 「必須の項目を14程度に減 らして登録が完成するようにし、その後、相談内容などに応じて任意の項目を入力 していただく仕組みを考えています」と説明しました。利用者が医療機関の情報を検索する際に、グーグルマップのようなウェブ上の地図から選んで表示できるようなシステム改修も検討しているといいます。看護師の能力を評価する標準的な指標作成を目指 し、14年度の重点事業として実施する 「看護実践能力習熟段階 (クリニカルラダー)の 標準化」については、川本利恵子常任理事が 「約2年間かけてゼネラリストを対象に、大きな病院で(看護師の能力評価として)利用されているものの標準化を検討してきています」と説明されました。 「現在は中小病院や訪問看護ステーションでも使えるかどうかヒアリングしていますが、もう少し抽象度を上げないと難しいです」 とし、「さらに能力の構造化を検討して、標準的なラダーを構成していきたい」と述べられました。

看護師不足は全国的に深刻な問題ですし、いかに看護師を確保するかが、多くの病院の喫緊の課題として挙げられています。ただしそれは、7対1病院の過剰状態下においてです。これから病床機能報告において、7対1の急性期から地域包括ケアに転換する病院も多く出てくると見られています。もちろん、そのための国の施策ではあるのですが。そうなるとこれまでの看護師の必要数が、過剰になってきます。そこへいかに転換するかも課題であります。ただ、病院には看護師が過剰になったとしても、在宅には不足しています。訪問看護がこれからの地域包括ケアのポイントです。その人員確保に、どのように進めていくか、それが課題となっていくことでしょう。


 






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