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2015年6月9日火曜日

2025年の訪問看護とは

日本看護協会、日本訪問看護財団、全国訪問看護事業協会の3団体は2014年度末、「訪問看護アクションプラン2025」を策定しました。2025年に向けて訪間看護が目指す姿と、それを達成するためのアクションプランを示しました。全国訪問看護事業協会の伊藤雅治会長は、「3団体が中心となり、行動していく方向性を示すという意味でアクションプランを作成しました。訪問看護ステーション自らが動くことが大事である」と述べられ、訪問看護師に対し、アクションプランで掲げた取り組みの周知を図る考えを示しました。






アクションプランには国民へのメッセージも盛り込んでいます。3団体が設置した訪問看護推進連携会議は2009年3月に「訪問看護10カ年戦略」を策定しました。訪問看護の在り方を示す指針として活動を進めてきましたが、訪問看護を取り巻く環境の変化を受け、同戦略を新たに見直す必要があると判断しました。
アクションプランは 訪問看護の量的拡大、訪問看護の機能拡大、訪問看護の質の向上、地域包括ケアヘの対応、で構成されています。量的拡大では、訪問看護師数を2025年までに現在の3倍程度(約15万人)に増やす目標を盛りこんでいます。伊藤会長は、日本の在宅死亡率の割合が、諸外国と比較して低いデータなどに言及し「日本でも訪問看護師を増やしていけば、在宅死亡率を上げられる」と説明しました。機能拡大では、機能強化型訪問看護ステーションを2次医療圏ごとに少なくとも1 カ所以上設置することや、看護小規模多機能型居宅介護を全市町村に1カ所以上設置する目標も掲げました。質の向上では、看護の専門性を発揮して多職種と協働できるスキルの強化を挙げました。地域包括ケアの対応では、国民への訪問看護に関する周知や、地域での生活を包括的に支援するため訪問看護ステーションの機能を強化する必要性も示しました。介護保険事業計画や地域医療計画といった自治体の計画策定プロセスに参加し、訪問看護の立場から政策提言することも掲げています。アクションプランでは、訪問看護に求められる重要な課題の一つに「日本全国どこでも24時間365日、いつでも必要な質の高い訪問看護サービスを届ける仕組みをつくること」を挙げ、そのために訪問看護が目指すべき姿の一つに「多機能化・大規模化」を位置付けています。また、2025年に向けて訪間看護ステーションが核になり、多職種で在宅療養する人に対して、必要な介護サービス、生活支援サービスを一体的に提供する仕組みづくりが必要との考えを示しました。

地域包括ケアシステムの構築に向けて、訪問看護の存在は必要不可欠であることは間違いと思います。正直、開業医がどれだけまめに訪問診療に行くかといわれても懐疑的なところがあります。訪問診療を行なっていても、やはり患者に寄り添えるのは看護師の方が上であると思います。それが看護師の本意でもあるわけですから。これから在宅療養が進めば、これまでと違った次元での医療の提供が求められていきます。その際に訪問看護が中心となって多職種で連携を行ない、地域を看ていくことが必要となっていくでしょう。








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2014年12月28日日曜日

介護報酬改定に向けて

厚生労働省は12月19日の社会保障審議会・介護給付費分科会 (分科会長=田中滋・慶応大名誉教授)に 、2015年度介護報酬改定に向けた審議報告案を提示しました。早ければ2015年1月9日に予定する次回会合で審議報告を取りまとめます。






厚生労働省は、地域包括ケアシステム構築の更なる一歩となる2015年度介護報酬改定に向けた基本的な考え方として、中重度の要介護者や認知症高齢者への対応の更なる強化、介護人材確保対策の推進、サービス評価の適正化と効率的なサービス提供体制の構築、の3項目を提示しています。これまでの議論を踏まえ、サービスごとに見直し案を示しました。介護療養型医療施設では、看取りやターミナルケアなどの長期療養や、喀痰吸引といった医療処置の機能を今後も確保するため、「療養機能強化型介護療養型医療施設(仮称)」として重点評価することを盛り込みました。この提案に対しては平川則男委員(連合総合政策局生活福祉局長)から「(制度上廃上の)基本方針が変わっていないと言いつつ、新たな機能強化型を打ち出すのは、違和感を感じる。理屈として合わないのではないか」との意見も出ました。
訪問看護の見直し案では、将来的な訪問看護従事者の増員に向け、病院や診療所からの訪問看護供給量を拡大するため、病院や診療所からの訪問看護の基本報酬を引き上げる方針を示しました。鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は「病院・診療所からの訪問看護だが、病院というのは地域包括ケアシステムを構成するかかりつけ医機能を持つ中小病院が考えられる」と述べた上で、病院の機能分化や地域包括ケアシステムの方向性との整合性を図る必要性も指摘しました。齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は、「多くの事業所があり市場が競合するような地域では、小さい事業所が経営困難になるのではないか」と懸念を示しました。
介護老人保健施設については、在宅復帰支援機能を更に高めるために、リハビリテーション専門職の配置などによって、在宅強化型基本施設サービス費と在宅復帰・在宅療養支援機能加算を重点的に評価することを示しました。 介護人材確保対策では、介護職員の処遇をさらに改善させるため、現行の介護職員処遇改善加算の仕組みを維持しつつ、更に資質向上などに取り組む事業所を対象に、更なる上乗せ評価を行ないます。内田千恵子委員(日本介護福祉士会副会長)は「加算が有ることで介護職員の報酬に反映されている事実もある。今後も取り組んでいただきたい」とコメントされました。一方、本多伸行委員 (健康保険組合連合会理事)は「保険料を用いて処遇改善をするのは筋としていかがなものか」と指摘され、「例外的な措置を2度にわたって実施しなければならない論拠には乏しい」と述べられました。

介護報酬はマイナス改定が多く言われている状況ですが、おそらく大きく逸れることはないでしょう。特に特養と通所介護のマイナスが言われていますが、社会福祉法人のあり方にすらメスが入れば、小規模の事業所は本当に厳しい改定になると思います。介護職員の確保がこれからも重要となりますが、加算ではなく制度の本質からしっかりと組み立てて頂いて、地域包括ケアを促進する体制を構築できる光を与えるべきではないでしょうか。








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2014年12月14日日曜日

介護療養の改定案

社会保障審議会・介護給付費分科会委員を務める日本医師会の鈴木邦彦常任理事は12月10日、2015年度介護報酬改定に向けて厚生労働省が「療養機能強化型介護療養型医療施設 (仮称)」を提案したことについて「重度の方のターミナルケアや看取りも含めた受け皿として必要性が認められた」と評価しました。






厚生労働省は2017年度末の廃止が予定されている介護療養型医療施設について、看取り対応など5要件を満たす施設を「療養機能強化型」として評価することを提案しました。鈴木常任理事は「医療ニーズがある重介護の人の受け皿として介護療養型医療施設の必要性は年々増しているので、存続すべき」と主張されました。厚生労働省の提案を「重度の人の受け皿として必要性が認められたということだと思う。その点は評価したい」と述べられました。一方、「廃上の方針が変更になったわけではない」とも述べられ、「病院として残してほしいという要望も強いので、施設ではなく病院として残せるようにしていただきたい」と求めました。
厚生労働省は訪問看護に関して、訪問看護従事者の将来的な増員に向けて病院や診療所か らの供給量を拡大する方針を示し、病院・診療所に対する基本報酬の増額も提案しました。鈴木常任理事は「病院といっても地域包括ケアでの役割が期待される中小病院や、有床・無床の診療所から行くようにするのがよい」とコメントされました。診療報酬には厳しい人員配置基準があるとして「縛りがあまり厳しいとなかなか訪問看護に行かない。少し柔軟にして、現実的に行けるようにしてほしい」と述べられました。
通所・訪間リハビリテーションの見直し案については「生活期リハビリテーションといっても今までなかなか具体的なイメージが湧かなかったが、今回はっきりと具体的な姿が示されてきた」と評価されました。ただ、今回は時間的な制約もあり、通所リハビリと訪問リハビリの一部のみが扱われたとして、「生活期リハビリはもっと広義に考えている。改定が終わった後にでもじっくり検討したらよい」との見解を示しました。
鈴木常任理事は2025年に向けた医療・介護提供体制の改革が進められる中、「財源なしの改革は単なる切り下げになり、現場が疲弊してしまう」との懸念も表明されました。次期介護報酬改定について「母体の経営が安定していないと職員の処遇改善ができない。処遇改善だけを行えばよいということではない」と述べるなど、安定した事業運営が行える財源確保が必要になるとしました。
また、特に地方において医療・介護分野は最大の雇用の受け皿になり、「街づくり」のベースをつくることで「地方創世」を担えるようになると指摘されました。「単に抑制すれば医療・介護が疲弊するだけではなく、そういう芽をつぶしてしまうことにもなりかねない」と訴えました。

2015年4月の介護報酬改定に向けて介護業界では、不安を募らせている部分も多くあります。特養などをメインに事業を行なっている社会福祉法人は減収改定になることが予測され、ただ今から在宅介護での補てんを目指そうにも人手が足りていない。人員確保はどこも共通の課題となっております。その中で、いかにコアコンピテンスに特化できる運営体制にシフトしていけるかが一つのポイントとなりそうですが、医療からの受け皿としての機能も見込まれていることもあり、過度な業界構成で疲弊が起こり体制崩壊しないように、しっかり検討を進めて頂きたいものです。








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2014年10月27日月曜日

病院・診療所からの訪問看護強化   厚生労働省   社会保障審議会・介護給付費分科会

社会保障審議会・介護給付費分科会(分科会長=田中滋・慶応大名誉教授)は10月22日、2015年度介護報酬改定に向けて居宅サービスを皮切りに各論の議論をスタートさせました。厚生労働省は訪問看護の論点として、病院・診療所からの訪間看護について報酬引き上げを提案されました。訪問看護従事者の増員に向け、病院や診療所からの供給を拡大させる方針を打ち出しました。






厚生労働省は、医療機関から患者の在宅復帰が進められる中、訪問看護のニーズは今後いっそう高まるとして、将来的に訪間看護従事者を増員させる必要性を指摘されました。一方で、看護人材の不足など複数の要因から、病院・診療所からの訪問看護は一貫して減少傾向にある実態があるとし、訪問看護従事者の拡大に向けて病院・診療所による訪間看護について報酬単価の増額を提案しました。老健局老人保健課の追井正深課長は「地域包括ケアの観点からも、病院・診療所には一定程度訪問看護を提供していただく必要がある。減少傾向についてはある程度歯止めをかけていきたい」と説明されました。
鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は「結構だと思うが、全体として病院の機能分化や地域包括ケアの方向性との整合性を図るべき」とコメントされました。齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は「訪問看護の人材を何とか確保するという心意気は大変感謝する」と述べる一方、「病院・診療所からの訪問看護を単価を増額することで訪問看護の人材が流れてくるかというと、そうだとも言い切れない」との見方も示されました。このほか訪問看護については、在宅における中重度の要介護者への医療ニーズに対応した提供体制を評価する加算の創設を提案されました。また、訪問看護ステーションからの訪問看護の一環としてのリハビリテーションと訪問リハ ビリテーション事業所による訪問リハビリテーションの評価を再整理することも論点に示されました。同日は居宅サービスの訪問看護、訪問介護、定期巡回・随時対応型訪間介護看護、小規模多機能型居宅介護、複合型サービスについて、厚生労働省が提示した論点に基づき議論しました。

今後、訪問看護はステーション中心ではなく、病院や診療所からの訪問診療とのセットになっていくことが可能性として高くなってくるかもしれません。ただしそれは医療におけるケースであり、介護のケースではケアマネが采配権を握っているというか、それぞれの利用者に合った事業所を選択するという立場であるので、少し異なってくるかもしれません。ただ、それを見据えて、ケアプランセンターを併設した診療所などが出来てきて、地域での医療と介護を一手に診ていく体制が整備されても良いかと思います。連携といってもなかなか利害関係を越えての連携は難しい部分が多いと思います。そうなれば、どこが一手に体制を整える、まるで非営利法人ホールディングカンパニーをなぞるような話になっていますが、全体のストーリーはそのように辿っていくのかもしれません。








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2014年9月16日火曜日

居宅介護へのニーズ 訪問介護 訪問看護

厚生労働省は2012年7月、「高齢期における社会保障に関する意識等調査」を実施しました。そこで1万1294人の回答を集計しました。
 この中で、自身の家の周りに今後10年間で、今以上に増えてほしいと思う介護関係の事業所・施設を複数回答で聞くと、「自宅にヘルパーや看護師が訪れる、訪問介護・看護サービスを提供する事業所」を49.1%が選んでいます。
 そのほかの割合は、「通い、泊まり、訪問が一体的に提供される小規模多機能型居宅介護事業所」が36.5%、「自宅から通って利用するデイサービスを提供する事業所」が33.3%、「高齢者のためのサービス付きの住宅」が30.9%、「特別養護老人ホームや老人保健施設などの施設」が28.6%、「グループホームなどの家庭的な雰囲気で共同生活を営める事業所」が20.5%で、分からないが19.4%でした。選択肢には「その他」もありましたが、誰も選びませんでした。
自身が自宅で介護される場合、誰から介護を受けたいかも質問項目がありました。その回答で最も多かったのは、「ホームヘルパーなど外部の者の介護を中心とし、あわせて家族による介護を受けたい」(34.2%)でした。一方、家族介護を中心に、ヘルパーなどからも介護を受けたいと答えたのは27.1%、ヘルパーなどだけに介護されたいと答えたのは12.0%、家族だけに介護されたいと答えたのは8.1%でした。






 さらに、高齢になった際にどこで生活したいかを、幾つかのケースに分けて尋ねると、配偶者がいなくなり、単身となった場合では、自宅(子どもの家への転居を含む)が最も多く68.3%でした。そのほかは、バリアフリー対応住宅やサービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームといった高齢者向け住宅が7.1%、グループホームなどが5.4%と続きました。
 これに対し、自身が介護を必要とする状態になった場合では、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの29.8%が最多でした。分からないと答えた12.1%を除くと、以下は、自宅が18.7%、高齢者向け住宅が14.1%、グループホームなどが10.4%などの順でした。
 また、人生の最期を迎えるときでは、自宅が37.5%、病院などの医療機関の27.9%を上回りました。

終末期は在宅で過ごしたいという思いは多くの方の心の奥にあります。ただそれを我慢している状況として、介護の極度な負担を家族に強いるのは忍びないという思いからだと思います。家族に負担をかけるなら、施設に入りますという気持ちであり、その家族の負担を軽減するための介護サービスが訪問介護であり訪問看護です。ただそれらのサービスも家族の介護があって始めて十分な機能を発揮します。介護サービスだけでは在宅生活は難しいところがあります。特にADLが低下してくれば、なおさらです。そういう意味で、小規模多機能型居宅介護や定期巡回随時対応型訪問介護看護はニーズがあるでしょうが、提供側の処遇がこのままではなかなか拡大は難しいのではないかと危惧致します。








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2014年7月24日木曜日

在宅介護の実態  老老介護の割合が半数以上

超高齢化社会へと突入しているなか、家庭で65歳以上の高齢者が主に介護を担う「老老介護」の割合が初めて半数を超えたことが、厚生労働省の調査で分かりました。
厚生労働省は2013年6月、介護が必要な全国の7200人余りを対象に介護の状況などについて調査を行い、このうちおよそ90%に当たる6300人余りから回答を得ました。






この中で、主に介護を担っている人について尋ねたところ、同居する家族と答えた人は全体の62%を占め、事業者(15%)や別居している家族(10%)と比較し高い率ではあります。ただ、このうち65歳以上の高齢者が主に介護を担う「老老介護」の割合が全体の51%を占め、4年前の前回調査より5ポイント余り増え、初めて半数を超える結果となりました。
また、介護が必要な人のうち1人暮らしの人は全体の27%と4人に1人に上り、13年前に比べ10ポイント余りも増えております。
介護保険制度が導入されてから2015年で15年と節目の年になりますが、高齢化に伴い急増している「老老介護」の世帯や1人暮らしの高齢者への支援が新たな課題となっています。これについて、厚生労働省は「『老老介護』や単身世帯でも自宅で安心して暮らせるよう介護サービスの提供体制を充実していきたい」と述べられています。


自宅で安心して暮らせるような介護サービスの提供とは、訪問看護が中心となることは間違いないと思います。現に訪問看護の24時間対応体制や定期巡回随時対応など、いかに在宅での医療を充実させるかに着目し、厚く取り扱っています。もちろん医療ということでかかりつけ医の存在が大きくなりますが、訪問診療をこなしている開業医が単独で行なえることには限界があります。いかに地域で連携して診ていくことができるか、連携というより調和・調整が求められていきます。そこで医師会がどのように存在意義を示すのか。待ったなしの時期に差し迫っています。






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2014年7月14日月曜日

看取りや24時間対応などの訪問看護へ評価要望  日本看護協会

日本看護協会(日看協)は7月9日、厚生労働省に「平成27年度介護報酬改定に関する要望書」を提出しました。24時間対応できる体制を整えたり、看取りが必要な人にもサービスを提供したりする訪問看護事業所への評価などを求めています。

 要望書では、高齢化の急速な進展と病院の在院日数の短縮化に伴い、在宅や介護施設で医療ニーズが高い要介護者が増加していると指摘しています。さらに今後は、在宅や介護施設における看取りの必要性も高まるとし、こうした状況に対応するため、24 時間対応や看取り、相談支援などの体制を持つ多機能・高機能な訪問看護事業所への報酬上の評価を求めています。

 さらに、給付額が区分支給限度基準額を超えた場合、重度者への訪問看護費や緊急時の訪問看護費に関しては、区分支給限度基準額の管理対象外とすることも要望しました。

 そのほか、看護職員による居宅療養管理指導の算定要件などの見直し、医療ニーズのある要介護者のケアマネジメントへの評価、特別養護老人ホームなどにおける安定的な看護提供体制の拡充、介護保険施設における多職種協働による自立支援のケアへの評価、複合型サービスの安定的な提供体制の整備-の実現も求めています。







訪問強化の小規模多機能、「評価したい」- 厚労省・朝川課長

厚生労働省老健局の朝川知昭・振興課長は7月7日、和歌山県橋本市で開かれたシンポジウムで講演され、「訪問の機能をしっかりと対応していただけるような小規模多機能を評価していきたい」と述べられました。2015年春の介護報酬改定に向け、厚生労働省は小規模多機能型居宅介護について、人員配置の見直しなどの論点を提示しています。朝川課長の発言は、訪問機能を強化した事業所を後押しする意向を示したものです。


 朝川課長は、「訪問の機能が強化されると、在宅の限界点をかなり高められるという実践例が出ています。逆に訪問をしない小規模多機能サービスは、デイサービスにかなり近いです」と指摘しております。その上で、「訪問の機能を強化した小規模多機能、そういったものをもう少し地域に増やしていく必要があります」と述べられました。

 また、定期巡回・随時対応サービス(定期巡回・随時対応型訪問介護看護、24時間訪問サービス)に関して、看護職種との連携や通所介護の減算、オペレーターの24時間対応といった課題を例示した上で、「制度的に解決可能な課題もあるので、対応しながら普及に努めていきたい」と語られました。

 この日のシンポジウムでは、社会保障審議会介護給付費分科会で分科会長を務める慶大の田中滋名誉教授も講演されました。

 田中教授は、「地域マネジメントがどのくらいできるかが、包括ケアシステムのカギです。マネジメント力を発揮すれば、2025年の高齢化は乗り切れるはずです」と述べられ、地域ケア会議や地域包括支援センターでの多職種協働の重要性を強調しました。

2025年に向けて地域包括ケアシステムを構築するには、重要なポイントがいくつかあると思います。いかに在宅での療養を安全に安心に行なっていくかとなると、看護師等の訪問がキーになりますし、地域全体の医療環境を整備しなければ各役割が機能しませんので、マネジメント(調整力)が重要になってきます。複数の事業団体が協働で地域包括を構築するには、それぞれの立場を理解したうえで調整していかなければなりません。それをイニシアチブをとって、お互いの利害関係も考慮しつつと考えると、なかなか実現にはハードルが高いかもしれません。





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2014年7月1日火曜日

定期巡回・随時対応サービスの現状について

定期巡回・随時対応サービスの利用者概況として (平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)より)

要介護度は、全体では「要介護1・要介護2」、「要介護3以上」がともに約5割であります。

認知症高齢者自立度をみると、Ⅱ以上の割合は「集合住宅」83.4%と、「地域展開」の71.8%、「地域+集合住宅」の55.7と比べて高い状況です。

世帯類型をみると、全体として「単身世帯」が60.8%と高いが、「地域展開」は53.4%と他と比べて低い状況です。

サービス提供前の利用状況についてみると、新規利用者は「在宅でサービス利用なし」と「入院」がいずれも43.6%であります。

サービス利用のきっかけは、
「ケアマネジャーの意見」(68.7%)が最多であります。





利用者の募集方法は、「地域の居宅介護支援事業所」や「病院等からの退院予定者」に対する周知が多い状況です。


事業所概況として (平成24年度介護サービス施設事業所調査・平成24年度介護労働実態調査・平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)・介護給付費実態調査月報より)

1事業所あたり平均利用者数は、制度開始当社から増加しております。(平成24年4月時点で5..9名が平成26年1月時点で18.0名まで増加)

開設年月日別に平均利用者数をみると、「地域展開」では「平成25年3月以前」が平均10.2名と「平成25年4月以降」の5.9名と比べ多い状況です。また、「集合住宅」でも「平成25年3月以前」が平均30.5名に対し、「平成25年4月以降」は17.2名となっている。 事業の定着により、それまで潜在化していたニーズが現実のサービス利用につながっています。

法人種別は、「営利法人」51.9%が最多であり、次いで「社会福祉法人」26.8%であります。

「訪問介護員等」の職員数は、「地域展開」では「非常勤」が16.8人と多いのに対し、「集合住宅」では「兼務職員」が14.6人と多く、「非常勤」は5.8人となっています。 地域に定着している特養、老健による参入が期待されています。


訪問看護との連携として (平成25年度老人保健健康増進等事業「定期巡回・随時対応サービス並びに小規模多機能型居宅介護の推進に向けたケアマネジメントの実態調査及び普及促進方策に関する調査研究事業」・平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)より)

医師の指示書に基づく訪問看護について、「地域展開」では、連携する訪問看護事業所の箇所数が多い傾向があり、「包括報酬の理解を得ることが難しかった。」、「定期的なアセスメントの実施について、委託料の設定が難しかった。」といった理由で、連携先の訪問看護事業所の確保が障壁と感がている事業者が多い状況です。

定期的なアセスメントに対しる委託料の設定状況をみると、「地域展開」では66.7%の事業所が委託料を設定しているのに対し、「集合住宅」ではわずか6.7%となっている状況です。

「地域展開」の平均委託料は、5,610円となっています。

夜間の訪問看護の必要性に関わりなく、連携先の訪問看護事業所に24時間体制を求めています。

医師の指示書に基づく訪問看護を提供するか否かに関わりなく、基準として、定期的なアセスメントを求めています。


オペレーターについて (平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)より)

9割以上の事業所がオペレーターの兼務を行なっています。

オペレーターの兼務先としては、「地域展開」では「事務所内の他職種」、「併設の訪問介護事業所等の職員」とする事業所が約7割となっています。「集合住宅」では「事業所内の他職種」とする事業所が68.0%と高く、「特定施設入居者生活介護の集合住宅の職員」とする事業所の割合は40.0%であります。

オペレーターについては、基準緩和の意見があります。

オペレーターの資格要件、又は配置要件の見直しや弾力的な運用を認めてほしい。新規の事業展開を考える事業者にとっても参入の障壁となり得る。夜間のオペレーターなど、ほとんどコールがない状況下で待機していることは、人件費の面からも非効率である。利用者を把握しているオペレーターが自宅待機でもよいのではないか。など。


看取りの体制について (平成24年度老人保健健康増進等事業「地域の実情に応じた定期巡回・随時対応サービス・小規模多機能型居宅介護等の推進に関する調査研究」より)

「看取り」をおこなうための連携体制の有無をみると、「すでに体制が構築されている」事業所の割合は、「地域展開」が48.4%、「集合住宅」が56.0%と約半数の事業所において連携体制が構築されています。


他の介護保険サービスの利用状況について (平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)より)

通所介護利用日は、1日約2/3、単位数が減算される仕組みとなっています。

定期巡回サービス提供後の他の介護保険サービスの利用状況は、「通所介護」が41%と高い。

定期巡回による訪問回数について、通所介護の利用の有無による差異は見られません。

「地域展開」全体では2.8回、通所介護利用日では2.7回、通所介護利用なしの日では2.8回。

「集合住宅」全体では7.6回、通所介護利用日では6.6回、通所介護利用なしの日では8.1回。


事業者からの普及・促進に向けた意見、要望として (平成25年度老人保健健康増進等事業「定期巡回・随時対応サービス並びに小規模多機能型居宅介護の推進に向けたケアマネジメントの実態調査及び普及促進方策に関する調査研究事業」より)

サービス自体の周知がまだ広く行き届いていない。

限度額のオーバーによるサービスの問い合わせが多くあり、ADLの改善などの心身の機能の維持・回復を目指すということを目標にした依頼がない。

包括報酬イコールどれだけでもサービスが入れると考えるケアマネジャーが多すぎる。

単位数の見直し(看護利用時等)

単位ん時共同指導加算を介護スタッフにも適用(看護を使わない人もいるため)

通所サービス等の利用日の減算。重度者の利用日は多く、ヘルパーの訪問も同時に増え採算がとれない。

訪問看護の報酬の見直しの必要性と、アセスメントナースの報酬のあり方の検討。

訪問看護が参入するメリットがある制度でなければ在宅の受け皿となるサービスの位置づけは難しい。

要介護1の方でも通所3回~4回以上利用するが、通所・ショート利用エビデンスがないプランが多い。

日中オペレーターが随時の対応ができない。オペレーター要件の緩和。 など


サービス提供形態について (平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)より)

「特定の集合住宅」へのサービス提供状況をみると、「特定の集合住宅」にはサービスを提供していない事業所(以下、「地域展開」)が61.2%(n=93)、「特定の集合住宅」のみにサービス提供している事業所(以下、「集合住宅」が16.5%(n=25)、「特定の集合住宅」以外にもサービス提供している事業所(以下、「地域+集合住宅」)が17.8%(n=27)となっています。


ケア提供内容について (平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)より)

「地域展開」では、「排せつ介助」が20.3%と最も高く、次いで生活援助の「服薬確認」、「配膳」が高くなっています。

「集合住宅」では、「排せつ介助」が24.2%と最も高いのですが、他の事業所タイプと比べ、「見守り・安否確認のみ」の割合が高くなっています。

サービスの提供時間帯をみると、「定期訪問」では「集合住宅」事業所は7時台、17時台のピークタイムに加え、夜間の訪問割合も高い状況です。

「深夜帯(22時以降6時まで)」の提供ケア内容をみると、「集合住宅」事業所は「見守り・安否確認のみ」が29.1%となっています。


平均移動時間について (平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)より)

定期訪問を行なう職員1人あたりの総移動時間(事業所平均)をみると、「地域展開」事業所は105.8分、「地域+集合住宅」事業所は116.7分、「集合住宅」事業所は85.0分となっているが、「集合住宅」事業所の一人一日あたりの平均移動時間の分布をみると、一日1時間未満の事業所が4割を占めており、「地域展開」の8.6と比較し、差が見られる状況です。

また、「地域展開」について、実際のサービスエリアの規模別にみると、「5k㎡未満」では一日1時間未満の割合が22.2%と他の区分と比べ高く、「50k㎡以上」では一日2時間以上の割合が62.5%を占めています。


訪問回数、ケア提供時間等について (平成24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(平成25年度調査)より)

一人一日あたりの軽金定期訪問回数は、「地域展開」事業所が2.1回、「集合住宅」事業所が5.7回となっています。

随時対応について、一人一か月あたりの平均コール回数をみると、「地域展開」事業所は6.6回、「集合住宅」事業所は38.4回と差が見られます。また、コール件数に対する訪問対応をみてみると、「集合住宅」事業所は9割以上が訪問対応をおこなっています。

総訪問時間を比較すると、要介護1,3,4では差が見られるが、要介護5の定期訪問では差が見られません。

なお、1回あたりの提供時間は、「地域展開」事業所が平均27.8分、「集合住宅」事業所が13.3分となっています。


ケアマネジャーへの周知について (平成25年度老人保健健康増進等事業「定期巡回・随時対応サービス並びに小規模多機能型居宅介護の推進に向けたケアマネジメントの実態調査及び普及促進方策に関する調査研究事業」より)

参入前の障壁・課題として、ケアマネジャーへの周知や理解が障壁になるとした割合は、「地域展開」が「集合住宅」と比べて高い状況でした。(障壁となる」「やや障壁となる」の合計:「地域展開」61.5%、「集合住宅」48.0%でした。)


保険者の取り組みについて (平成25年度老人保健健康増進等事業「定期巡回・随時対応サービス並びに小規模多機能型居宅介護の推進に向けたケアマネジメントの実態調査及び普及促進方策に関する調査研究事業」より)

第5期計画での整備計画において、整備計画のない保険者のうち「サービス内容が地域の特性に合わないため」を理由として選択した保険者と整備計画のある保険者を比較しても、地域の訪問介護の状況に大きな差はみられない。整備計画の無い予見者においてもニーズがあることが伺えます。

定期巡回サービスの整備が計画通り進捗している保険者では、「パンフレット等の配布による情報発信を行なった」、「事業者団体や事業者向けに説明会や勉強会を開催した」の割合が高かった状況です。

パンフレット等の配布先について比較すると、「居宅介護支援事業所、ケアマネジャー」、「地域包括支援センター」の割合は同程度であるが、計画通り進捗している保険者では、「居宅介護事業者」、「施設介護事業者」、「医療機関、医療従事者」の割合が高い状況です。 保険者による積極的な普及への取り組みが重要といえます。








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