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2015年6月6日土曜日

東京圏の高齢者は、地方移住を

 民間有識者でつくる日本創成会議(座長・増田寛也元総務相)は6月4日、東京など1都3県で高齢化が進行し、介護施設が2025年に13万人分不足するとの推計結果をまとめました。そして施設や人材面で医療や介護の受け入れ機能が整っている全国41地域を移住先の候補地として示しました。






 創成会議は「東京圏高齢化危機回避戦略」と題する提言をまとめました。全国896の市区町村が人口減少によって出産年齢人口の女性が激減する「消滅可能性都市」であるとした昨年のリポートに次ぐ第2弾になります。
 東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県では、今後10年間で75歳以上の後期高齢者が175万人増えると予測されています。この結果、医療や介護に対応できなくなり、高齢者が病院や施設を奪い合う構図になると予測しました。解決策として移住のほか、外国人介護士の受け入れ、大規模団地の再生、空き家の活用などを提案しました。
 移住候補地は函館、青森、富山、福井、岡山、松山、北九州など一定以上の生活機能を満たした都市部が中心でした。過疎地域は生活の利便性を考え、移住先候補から除いたといいます。観光地としても有名な別府や宮古島なども入っています。
 高齢者移住の候補地域は以下の通りになります(地名は地域の中心都市で、かっこ内は介護施設の追加整備で受け入れ可能になる準候補地域です)。
 【北海道】室蘭市、函館市、旭川市、帯広市、釧路市、(北見市)
 【東北】青森市、弘前市、秋田市、山形市、(盛岡市)
 【中部】上越市、富山市、高岡市、福井市、(金沢市)
 【近畿】福知山市、和歌山市
 【中国】岡山市、鳥取市、米子市、松江市、宇部市、(山口市、下関市)
 【四国】高松市、坂出市、三豊市、徳島市、新居浜市、松山市、高知市
 【九州・沖縄】北九州市、大牟田市、鳥栖市、別府市、八代市、宮古島市、(熊本市、長崎市、鹿児島市)

首都圏の高齢化問題は、これまでも懸念はされておりましたが、ここまでしっかりと数値で公表されたのは初めてであり、それだけインパクトもありました。ただ、だからといってすぐに医療や介護の機能が整っている地域へ移住しようかという考えには日本人としては結びつかないと思います。そこにはこれまでの文化もありますし、変わることへの恐怖心がまだ打ち勝っているからです。これを国や地域が促していくことで少しずつ変化が見られ、2025年には多少なりとも危機状況を回避できていればと願います。








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2015年2月27日金曜日

日本版CCRC 地方の活性化

内閣府は2月25日、アメリカで広がりつつあるCCRC(Continuing Care Retirement Community)について議論するための「日本版CCRC構想有識者会議」(座長=増田寛也・東京大公共政策大学院客員教授)の初会合を開きました。会議では5月にも素案を取りまとめ、夏に構想の中間報告を行った上で、モデル事業を実施する方針です。






CCRCは、高齢者が健康時から地方に移住して、健康状態に応じた継続的なケア環境の下で自立した社会生活を送ることができる地域共同体を指します。CCRCに推定75万人が住む米国では、運営主体の82%が非営利団体で、大学連携型で生涯学習や多世代交流を行う例も見られます。既に日本でも、社会福祉法人・民間企業・地方自治体・大学などが運営・検討を行っています。日本版CCRCは、2014年末に閣議決定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」で、都内在住者の相当数が地方への移住の意向を示していることを受けて検討会を設置することになっていました。初会合では医療・介護に関する論点案として、継続的なケアを確保するための具体的な方策(ケアパス、ケア体制健康情報管理等)を列挙しました。委員からは、人材育成の重要性や、所得に応じた幅広いターゲット層を設定する必要性、親の介護も抱える入居希望者への配慮などさまざまな論点が挙がりました。会議に出席した石破茂地方創生担当相は「資産や年金・子どもの存在など、いろんな立場の国民から共感を得て納得してもらえる仕組みにしたい。具体的な案をつめる必要があるので、国・自治体・民間の役割を整理していく」との発言がありました。また、まち・ひと・しごと創生本部の木下賢志事務局次長(厚生労働省大臣官房審議官)は会議終了後「実施主体はさまざまだが、医療法人がやる場合は中核的なところに病院機能を置く事になる。急性期や慢性期の病床があれば、その機能を生かすこともできる」と述べられました。

2025年に向けて医療と介護の体制整備が急務であり、病床機能報告から地域医療構想が練られて、各地域での最適な体制を目指していくことになります。その中で一番言えることは、人材の不足。医師が不足しており病院をフル稼働できない。救急を受けきれない。介護職員が不足しており、行き届いた訪問サービスまでは難しいなど。確かにこれまでの日本は病院という一つの場所に集約することで効率化を図りここまで進んできたところがあります。それを社会保障費の抑制という観点から地域へ戻そうとしているのです。確かに市民にとってもできる限り在宅で過ごしたいという思いを根底に持っています。ただ、在宅では介護不足で安全に安心した生活をおくることができないのです。ですから、病院や施設入所を視野に入れなければならないのです。CCRCも今の政府の方針からみれば理にかなった策ではありますが、そこに安全と安心を約束できる体制づくりがとても高いハードルとして立ちはだかっていると感じます。うまく機能すれば、地方に雇用も生まれ産業の活性化も期待できます。ただ地域格差があるなかで、適切な人材を確保することが一番の課題であると感じます。








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2015年1月22日木曜日

家族の状況が入居理由 サービス付き高齢者向け住宅

高齢者住宅研究所(大阪市)の調査で、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や介護付き有料老人ホームに入居した高齢者の約6割が、入居理由に「家族の状況」を挙げていることが、明らかになりました。また、入居の決定の際、約7割の高齢者で子どもの意見が影響していることも分かりました。






高齢者住宅研究所は、京都市や大阪市、岡山市など5都市のサ高住11施設と有料老人ホーム3施設で、2014年6月までの1年間に入居した高齢者313人(男性119人、女性194人、平均年齢84.5歳)を対象に、入居前の生活状況について調査を実施しました。本人やケアマネジャーらへの聞き取りに加え、ケアプランからの情報収集などを基に入居の理由や生活状況を分析しました。 その結果、入居の理由については(複数回答)、「内・外科系疾患」が64.2%と最多でしたが、高齢者の独居への不安や同居への負担感など「家族の状況」も61%と高い割合を占めました。
 また、入居の決定にかかわるキーパーソンの分析では(複数回答)、「子」が67.7%を占め、「本人」(34.5%)や「配偶者」(7%)を大きく上回っていました。入居の決定に子どもの意見が大きな影響力を持つことが明らかになりました。
入居前の世帯状況では、「単独世帯」が55.9%で最も多く、以下は「夫婦のみ」、「子世帯と同居」、「子のみと同居」などの順でした。入居前の2週間を過ごした場所は、「自宅」がトップでしたがが、「医療機関」も2番目に多く、入院をきっかけに退院後、在宅に戻らずに入居を決めるケースも多いことが分かりました。
 調査結果について、高齢者住宅研究所では「サ高住が、都市部の単独世帯の受け皿になっています。高齢者が在宅生活を継続するに当たって、家族への幅広い支援が必要ではないか」としています。

特に新たな発見があるような報告ではありませんが、想定していたことの裏付けとなります。サービス付き高齢者向け住宅などに入居される高齢者は、在宅での生活に不安が募っているからであり、その不安・不便を取り除くには自宅の大掛かりなリフォームから介護力という人的支援の注力が必要となります。できれば自宅で生活したいが、それが難しいと判断したことが入居の決定へとなるわけですが、難しいと判断するのが、本人ではないということです。本人はまだ自宅で生活を続けたくても、家族の介護力が乏しければ困難なのです。一人で生きていくということがとても難しいのです。ただ最近は共稼ぎ世帯がほとんどであり、子供家族の負担になりたくないという気遣いから入居を決意される方も多くいるのは、親として働いてしまう子への思いからでしょう。それを否定することはできませんし、子供家族も現状生活を維持していかなければならず、致し方ないところもあると思います。そういう状況を踏まえて、高齢者が不安なく暮らせる地域をいかに構築していくかが、本来の地域包括ケアシステムではないかと感じます。








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2015年1月4日日曜日

高齢者、スマホで見守り   メディカル・ケア・サービス

 認知症の高齢者を見守るシステムの開発が広がってきています。介護中堅のメディカル・ケア・サービス(さいたま市)は小型発信器とスマートフォン(スマホ)を使い、施設から迷い出た高齢者の情報を地域住民に収集してもらう仕組みを開発しました。オリックス系の有料老人ホーム運営会社はセンサーによる外出検知をめざします。認知症患者の安全確保や介護職員の負担軽減につながりそうです。






 厚生労働省の推計では、日常生活に支障のある認知症高齢者は2025年に10年比7割増の470万人に達します。自宅や施設から迷い出る「徘徊(はいかい)」は認知症の特徴的な症状の一つです。年間約1万人が行方不明になっています。大半は見つかりますが、家族や介護事業者には探す手間がかかり心労のもとにもなっております。
 メディカル・ケアは認知症高齢者が入居するグループホームを全国で約220施設運営しております。NTTグループのNTTPCコミュニケーションズ(東京・港)やデンソーと組み、徘徊する高齢者を探すシステムを開発しました。2015年度に全施設で導入する予定です。
 五百円玉大の発信器を衣服など高齢者の身の回り品に、家族の同意を得て事前に取り付けておきます。一方、説明会などを開き施設周辺の住民に協力を仰ぎ、発信器の電波を拾って位置情報を介護施設に送る無料アプリ(応用ソフト)を手持ちのスマホに取り込んでもらいます。最大80メートル離れていても検知でき、スマホを持った住民が高齢者とすれ違う程度で自動的に居場所を把握できるシステムとなっております。
 地域を営業で回る企業の社員や自治体職員のほか、認知症患者を助けるため国が養成を進めるボランティア「認知症サポーター」にも協力を求めます。サポーターは全国に540万人います。
 都内のグループホームで効果を検証し、徘徊した高齢者を見つけるまでの時間を従来の3分の1に短縮できる見込みが立ったとしています。発信器は1つ約1千円で、1人に3個ほど装着します。
 認知症の高齢者に全地球測位システム(GPS)機能が付いた携帯端末を持ってもらう方法があります。ただ携帯端末の電池は数日で切れることが多い現状です。今回の発信器は1年以上使い続けられるものになります。
 オリックス・リビング(東京・港)は老人ホームの個室に設置した赤外線センサーを使います。現在はベッド周辺が対象で、起床や転落などを把握していますが、室外に出る動きも検知できるように機能を拡充します。
 まごころ介護サービス(静岡市)も10月から介護施設5カ所に、所外に出る高齢者をカメラで検知し職員のスマホやタブレット(多機能携帯端末)に通知するシステムを導入しました。

認知症対策は、これから大きく進展していくことと考えられています。逆説的に考えるとこれまではなかなか取り組めていなかったともいえます。その理由の一つとして、認知症の高齢者に対する安全管理が拘束などと密に関わっていたからです。管理を徹底するということは拘束に繋がりかねなかったのです。ひどい施設では手や足をベッドに括りつけていたなんて事例もこれまでいくつもありました。その人らしい生活を過ごす支援を行なうということは、言葉では奇麗ですが、リスクも多く潜んでおり、今回のサービスが拡大することで、機能が向上すればと願います。








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2014年12月28日日曜日

介護報酬改定に向けて

厚生労働省は12月19日の社会保障審議会・介護給付費分科会 (分科会長=田中滋・慶応大名誉教授)に 、2015年度介護報酬改定に向けた審議報告案を提示しました。早ければ2015年1月9日に予定する次回会合で審議報告を取りまとめます。






厚生労働省は、地域包括ケアシステム構築の更なる一歩となる2015年度介護報酬改定に向けた基本的な考え方として、中重度の要介護者や認知症高齢者への対応の更なる強化、介護人材確保対策の推進、サービス評価の適正化と効率的なサービス提供体制の構築、の3項目を提示しています。これまでの議論を踏まえ、サービスごとに見直し案を示しました。介護療養型医療施設では、看取りやターミナルケアなどの長期療養や、喀痰吸引といった医療処置の機能を今後も確保するため、「療養機能強化型介護療養型医療施設(仮称)」として重点評価することを盛り込みました。この提案に対しては平川則男委員(連合総合政策局生活福祉局長)から「(制度上廃上の)基本方針が変わっていないと言いつつ、新たな機能強化型を打ち出すのは、違和感を感じる。理屈として合わないのではないか」との意見も出ました。
訪問看護の見直し案では、将来的な訪問看護従事者の増員に向け、病院や診療所からの訪問看護供給量を拡大するため、病院や診療所からの訪問看護の基本報酬を引き上げる方針を示しました。鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は「病院・診療所からの訪問看護だが、病院というのは地域包括ケアシステムを構成するかかりつけ医機能を持つ中小病院が考えられる」と述べた上で、病院の機能分化や地域包括ケアシステムの方向性との整合性を図る必要性も指摘しました。齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は、「多くの事業所があり市場が競合するような地域では、小さい事業所が経営困難になるのではないか」と懸念を示しました。
介護老人保健施設については、在宅復帰支援機能を更に高めるために、リハビリテーション専門職の配置などによって、在宅強化型基本施設サービス費と在宅復帰・在宅療養支援機能加算を重点的に評価することを示しました。 介護人材確保対策では、介護職員の処遇をさらに改善させるため、現行の介護職員処遇改善加算の仕組みを維持しつつ、更に資質向上などに取り組む事業所を対象に、更なる上乗せ評価を行ないます。内田千恵子委員(日本介護福祉士会副会長)は「加算が有ることで介護職員の報酬に反映されている事実もある。今後も取り組んでいただきたい」とコメントされました。一方、本多伸行委員 (健康保険組合連合会理事)は「保険料を用いて処遇改善をするのは筋としていかがなものか」と指摘され、「例外的な措置を2度にわたって実施しなければならない論拠には乏しい」と述べられました。

介護報酬はマイナス改定が多く言われている状況ですが、おそらく大きく逸れることはないでしょう。特に特養と通所介護のマイナスが言われていますが、社会福祉法人のあり方にすらメスが入れば、小規模の事業所は本当に厳しい改定になると思います。介護職員の確保がこれからも重要となりますが、加算ではなく制度の本質からしっかりと組み立てて頂いて、地域包括ケアを促進する体制を構築できる光を与えるべきではないでしょうか。








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2014年12月22日月曜日

介護リハに医師も関与

リハビリ関係の9団体が加盟するリハビリテーション医療関連団体協議会 (体協)は 、次期介護報酬改定で通所リハのリハビリマネジメント加算に 「3カ月に1回以上」の医師の関与の頻度を明確に要件化するよう求めています。訪問リハについてもリハビリマネジメント加算の導入を働き掛ける方針です。高齢者リハにおける医師の関与の在り方は、次期介護報酬改定の焦点の一つになっているが、厚生労働省の「高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会」では、一部の構成員から医師の関与の必要性は認めながらも、その頻度を明確化することでの過重負担を懸念する意見も出ています。






リハ団体協の石川誠報酬検討部会長 (日本リハビリテーション医学会・社会保険担当理事)は、「次期介護報酬改定では、通所・訪間リハともに少なくとも医師が3カ月に1回以上診察し、実施計画書作成を含めたカンファレンスを開き、利用者や家族への説明と同意を求めることをリハビリマネジメント加算の要件に組み込むよう厚生労働省に要望した」ことを明らかにしました。
石川誠報酬検討部会長は、これまで介護給付費分科会での議論について「分科会で示された基本的な内容は評価している。特にケアプラン全体で リハビリを考えるリハビリマネジメントと、医師の関与が必須というのが重要な視点」と指摘しました。その上で「仮に医師が忙しくて評価できないというような状況では、地域包括ケアを進めることもできないと言わざるを得ない。医師を含めたカンファレンスを行い、医師の指示に基づいて行うのがリハビリ。リハビリをきちんと理解している医師の存在が重要です」と強調されました。リハ団体協では、介護リハビリについて理解を深めるため、医師向けの研修事業の立ち上げを検討する予定です。
石川誠報酬検討部会長は「医師がリハの効果をきちんとチェックしながら、患者個々の到達目標を達成させるリハビリを提供できるかが、本当の意味での介護保険のリハビリ」と指摘されました。その上で、リハ団体協としては、「訪間看護ステーションからの訪問リハも含め、医師の関与は少なくとも3カ月に1回以上行うべきだと考えている」と述べられました。

この動きは、まさしく質を高めていこうというリハ団体協の自発的な意思なのでしょう。高齢者のリハビリではとくにしっかり行わなければなかなかADLは改善していきません。そのような状況で、ただ通所リハに利用者を集めているだけという事業所をふるい落としていこうということなのでしょう。確かに手を抜けばスタッフは楽できますから。そして楽なところにスタッフが集まるなんていうのは本末転倒ですから、そこに対する危機意識でしょう。これからますますリハビリは重要視されていきますし、予防とも密接な関係へと進んでいきます。在宅で元気に暮らしていくためには何かとハードルが高いのです。しかし、病院や施設ではなく在宅へとシフトしていく方向性が示されている地域包括ケアシステムにおいては、その人らしい生活を過ごすために、医師とも連携し他職種連携でケアを行なっていくのは取るべき方向でしょう。








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2014年8月12日火曜日

行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ 厚生労働省

厚生労働省は8月5日、身元が分からないまま、各地の介護保険施設などに保護されている認知症高齢者らの情報を集めた特設サイトを厚生労働省ホームページ上に開設しました。身元不明者が保護された時の状況や、現在の写真などが掲載されています。
行方不明者の早期発見につなげるのが狙いで、身元不明のまま保護された高齢者についての情報を、都道府県ごとにまとめてみることができます。新設されたページには現在、千葉県と静岡県の情報につながるリンクがはられています。厚生労働省は今後、ほかの都道府県の情報に結びつくリンクもはっていき、ページの実用性を高めていきたい考えです。






 警察庁によると、2013年の行方不明者の届け出のうち、原因が認知症とされるのは1万300人に上ります。また、厚生労働省では「徘徊などで行方不明となった認知症の人等に関する実態調査(市区町村調査)」の取りまとめを行っていますが、「電車などで遠距離移動した結果、本来の住所とは、まったく別の県の介護保険施設で保護された場合もある」(高齢者支援課)といいます。

 こうした状況を受け、厚労省では各地の身元不明の認知症高齢者らの情報を一覧できる特設ページの設置を決めました。さらに厚生労働省は同日、特設サイトでは、自治体からの依頼を受けた上で、各自治体がホームページ上で公開している情報を転載する、都道府県だけでなく市区町村単位の取り組みについても掲載の対象とする―などの内容を盛り込んだ事務連絡を各自治体に発出しました。同サイトへの積極的な情報提供などを呼びかけました。

 同日、記者会見した田村憲久厚生労働相は、「家族が捜しやすい体制をつくるためにページを設置しました」と説明され、「(厚生労働省の特設ページで)より多くの自治体が、(身元不明の認知症高齢者の)顔写真も含めて公表することで、(全国規模の)ネットワークができる」と述べられ、各自治体への協力を呼びかけました。


これからの日本の社会保障において、認知症の問題と言うのは大きな課題の一つとして挙げられています。認知症が原因となっている行方不明者が1万人をこえているとは驚きですが、現状の体制から鑑みると納得できる値でもあります。いかにその人らしく終末期を過ごすのかというのは、一筋縄ではいきません。それは安全を確保しなければならないからです。事件・事故を回避しようとすると、一番に思いつくのが拘束です。事件・事故の発生率は大きく抑制できますが、それが望ましい本人の終末期の姿でしょうか。もちろん事件・事故が起きてはならないので、監視監督が必要となりますが、今の職員配置や在宅での介護体制では限界があります。行方不明者を捜すためのスキームも大事かもしれませんが、それ以前に徘徊による行方不明者が発生しないための地域でのスキームというものが、最重要ではないでしょうか。








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