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2015年6月28日日曜日

84億円の赤字要因は2014年度改定と消費増税 国立大学附属病院

国立大学附属病院長会議は6月22日の会見で、国立大学42大学43病院における2014年度収支決算での84億円の赤字見通しについて、2014年度診療報酬改定におけるDPC係数や手術料の引き下げや、同時に実施された消費税率の引き上げに伴う診療報酬での不十分な補填などが赤字要因になっているとの分析結果をあらためて明らかにしました。






病院長会議によると、42大学43病院の収支決算では約84億円の赤字を見込んでおり、その内訳は診療報酬マイナス改定による影響額が約23億円、消費増税の影響額が約54億円などとしました。実際に収支差し引きでマイナスとなる病院は22病院、その内、収支差が5億円を超える病院は9病院でした。平均すると1病院当たり平均2億円の減収になるとしました。この影響で、設備備品費が前年度比較で約87億円の減額になっているとしました。山本修一常置委員長(千葉大医学部付属病院長)は「消費税の補填が不十分なために発生した54億円のマイナス影響は2015年、2016年と確実に続く。もはや経営努力の範疇の問題ではない。高度医療を提供している大学病院が設備投資できない状況は、日本の医療に与える影響も少なくないのではないか。極めて厳しい状況だ」と強調されました。さらに、病院長会議では、2014年度診療報酬改定ではDPC係数や手術料の引き下げが大きな要因になると分析しました。石黒直樹氏(名古屋大医学部付属病院長)は、2016年度改定に向け、DPCにおける暫定調整係数の基礎係数と機能評価係数Ⅱへの置き換えが不十分との厚生労働省の調査結果などを踏まえ 「今後、われわれもDPCにおける調整係数について調査したい」との考えを示しました。
一方、山本常置委員長は、消費増税への対応について「2017年4月に税率が引き上げられる時に、課税あるいは現行の診療報酬による補填など選択肢がある。ただ、直近の課題としては、補填が不十分な状態が続いていくことから、何らかの対応を講じてもらえるか、各方面に働きかけていきたい」と述べ、再増税までに何らかの支援策が不可欠との認識を示しました。このほか、会見では「国立大学附属病院長会議将来像実現化年次報告2014/行動計画2015」についても報告しました。

2014年度の改定と消費増税は国立大学付属病院に限らず市中病院も厳しいインパクトがありました。また次回の改定も厳しくなることは避けられず、本当に地域の健康を守っていける病院は存続できるのでしょうか。何か、抜本的な改革が必要ではあると思いますが、それによって伴う痛みも大きなものである覚悟が必要なのでしょう。








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2015年4月28日火曜日

国立大病院の赤字83億円

国立大学付属病院長会議は4月24日、国立大病院の2014年度決算の暫定値を公表しました。国立大学付属病院長会議に加盟する全国42大学45病院の決算見込みは全体で約83億円の赤字となり、このうち消費税引き上げによる影響額は約55億円で赤字額の約70%を占めることになると説明されました。
診療報酬改定による補填率は40%程度にとどまるとしました。2014年度決算の詳細は6月下旬にも公表する予定です。国立大学付属病院長会議によると、診療報酬や運営費交付金など国立大病院全体の収入は約1兆967億円、人件費や借入金償還費などの支出が約1兆1059億円でした。1病院当たりでは約2億円の赤字で、このうち約1億3000万円が消費税の影響によるといいます。





 千葉大医学部付属病院長の山本修一・国立大学付属病院長会議常置委員長は会見で「消費税の引き上げに伴う診療報酬本体の改定による補填率は40%程度となっており、とても賄えない」と指摘されました。その上で「消費税を10%へ引き上げるタイミングを待つことなく、医療に関わる消費税課税の在り方を含めた確実な対策が必要」と訴えられました。

診療機器などを購入する設備投資額の暫定値も公表しました。2014年度は全体で2013年度比約35%減の約168億円となりました。山本氏は「消費税への対応がとても賄えない状況から、各病院は設備投資額を抑えている」と説明されました。国立大学付属病院長会議によると、設備投資額は2012年度が252億円、2013年度が255億円と推移しています。

同日の会見では、「医の倫理」に関する提言を取りまとめる方針も明らかにしました。6月下旬にも、その内容について一定の取りまとめを公表する方向で準備を進めています。大学病院において「医の倫理」の欠如が起因と思われる事例が発生していることを受けた取り組みになります。診療行為などを行う際の患者の人権保護の管理体制について、社会に説明する責任があるとの認識も示しました。提言には、国立大学付属病院長会議の45病院を対象に実施した医療安全に関する緊急点検アンケートの結果などを反映させるといいます。

国立大学付属病院における赤字額83億円をどう見るのか。確かに赤字でありながら運営を継続しているということは、それだけ税金が投与されているわけで、国の財政を圧迫しているわけです。確かに国立大学付属病院では臨床だけでなく、教育や研究など広くそして深く行なわれており、それが将来の国民の健康維持にと繋がる可能性も高いわけですから、一概に現時点だけでの損益で、善し悪しを言いきってしまうのも問題かと思いますが、それでも、この体制は変えていかなければならないと思います。遅かれ早かれメスが入ることは余儀なくされるでしょう。








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2015年3月16日月曜日

77.8%が赤字病院

全国公私病院連盟と日本病院会は3月11日、「2014年病院運営実態分析調査の概要」を公表しました。毎年6月を対象に実施している調査で、総損益差額から見る赤字病院の割合は、2013年から7.7ポイント増の77.8%で、4年連続の増加となりました。 調査は、公私病連と日病に加盟する3131病院を対象に行い、925病院の回答を集計しました。開設者別の内訳としては、自治体病院487病院、その他公的病院220病院、私的病院181病院、国立・大学付属病院などが37病院となっております。






総損益差額から見た黒字・赤字病院の割合(645病院が回答)は、黒字病院が22.2%(143病院)、赤字病院が77.8%(502病院)でした。開設主体別に赤字病院の割合を見ると、自治体病院で90.8%(325病院)、 その他公的病院が66.7%(124病院)、私的病院が52.5%(53病院)でした。医業収益を100とした場合の総費用は 110.5(前年比2.6ポイント増)で、2013年よりも費用割合が増加しました。総費用のうち、給与費が56.2で 半数以上を占め、材料費が26.5(う ち薬品費が15.8)、 経費が16.6となりました。 医師1人1日当たりの取り扱い患者数は、入院の平均が4.5人(0.3人減)でした。診療科別では、精神科16.1人、リハビリ科15.9人、肛門外科8.9人などで多い状況でした。外来の平均が7.8人(0.1人減)で、診療科別では皮膚科18.2人、肛門外科18.0人、眼科16.6人などで多い状況でした。医師1人1日当たりの診療収入は、DPC病院以外の入院平均が26万1000円、外来平均が13万円でした。またDPC病院の入院平均は22万6000円で、外来の平均が10万2000円となりました。6月中の1病院当たりの入院患者数は7274人(132人減)、外来患者数は1万1679 人(201人減)でした。

運営状況が厳しい病院がこれほども多くあるというのは、医療の業界は外の業界からみると歪に見えるでしょう。しかし自治体病院や公的病院には交付金や助成金などの名目で税金が投入されています。そうでもなければこれだけの赤字病院の存在は異常です。ただ、もしこれらの運営が手を引いてしまったら、地域の医療はどうなるのでしょうか。限りある社会保障費を有効に配分し、健全な運営のもとで、地域の医療体制が整備されるよう、根本的な改革が必要不可欠です。








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2015年2月17日火曜日

報酬減で人材確保を難しく

4月の介護報酬改定の単位数が示されたことを受け、特別養護老人ホーム(特養)を運営する法人などで組織する全国老人福祉施設協議会(全国老施協)は2月13日、記者会見を開きました。石川憲会長や同協議会の関係者は、基本報酬だけで試算すれば、全国の特養の5割近くが赤字に転落する可能性もあると指摘しました。さらに、特養の経営の悪化がサービスの質や人材確保にも悪影響を及ぼす可能性があると警鐘を鳴らしました。






4月の介護報酬改定で、特養の基本報酬は33単位から62単位までの削減となります。このうち、8月から利用者からの室料の徴収が始まる多床室については、徴収が始まる段階で、さらに基本報酬が引き下げられます。
 会見した全国老人福祉施設協議会の関係者は、基本報酬だけで試算すると、1施設当たり平均で約1500万円の減収となり、5割近くの特養が赤字経営に陥ると指摘しました。その結果、最低限の人員での運営を強いられる施設が増え、サービスの質が低下する危険性があるだけでなく、新たに介護業界を目指す人も減ることに繋がり、今後の介護人材確保が、ますます困難になる可能性もあるとしました。
 その上で、今後の全国老人福祉施設協議会の対応として、「看取り介護加算」や「日常生活継続支援加算」など、改定で拡充される加算の算定を積極的に進める、地域公益活動や地域支援事業への取り組みに力を入れる、人材確保とサービスの質向上のため、損益分岐点を意識しつつも、人件費を手厚くするなどを挙げました。

今回の介護報酬改定は、多くの介護施設の運営を赤字へと落としかねないほどのマイナス改定でした。その中で、介護職員の処遇だけ改善するというのは厳しい現実であると感じます。例えばそうなると他の職種の方は蚊帳の外で業務に支障をきたさないのでしょうか。一部の職員だけが頑張っているわけではありません。すべての職員が表裏になって関わりあって事業を運営しているはずなのですが、そういうところまでは政府には見えないのでしょうか。とにかく、4月から半年以内に多くの施設がはっきりとした明暗を分けることになるでしょう。








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2015年2月1日日曜日

市町村国保の赤字広がる

厚生労働省は1月28日、2013年度の市町村国保と後期高齢者医療広域連合の財政状況を 公表しました。市町村国保は、決算補填のための一般会計からの繰入金を除いた場合の精 算後単年度収支は3139億円の赤字でした。赤字保険者の割合は52.7%で3年ぶりに50%を超えました。






市町村国保の収入は総額14兆3494億円(前年度比1.4%増)でした。主な内訳は保険料が3兆1078億円(1.4%増 )、国庫支出金3兆2989億円(0.7%増 )、前期高齢者交付金3兆3474億円(4.0%増 )などでした。一方、支出は14兆863億円(1.4%増 )でした。 主な内訳は、保険給付費9兆3025億円(1.0%増)、後期高齢者支援金1兆8206億円(4.4%増)などでした。国庫支出金などの精算をした場合、単年度収支は405億円の黒字となります。ただ、決算補填のための一般会計繰入金3544億円を除いた場合の単年度収支は3139億円の赤字となります。赤字保険者は905団体で全体に占める割合は52.7%でした。赤字保険者の割合が50%を超えるのは2010年度(52.4%)以来3年ぶりです。保険料収納率は90.42%(前年度比0.55ポイント上昇)で、2007年度以来6年ぶりに90%を超えました。
後期高齢者医療広域連合は、前年度からの繰越金を反映した収支は4274億円の黒字、前年度国庫支出金等精算後の単年度収支は457億円の黒字でした。収入は総額13兆8975億円 (5.0%増)でした。主な内訳は後期高齢者交付金5兆5591億円(3.6%増 )、国庫支出金4兆 4274億円(5.8%増)、都道府県支出金1兆1145億円(2.9%増 )、市町村負担金1兆617億円 (3.3%増)などでした。支出は総額13兆4702億円(4.1%増)で、このうち保険給付費が13兆1383億円(3.6%増)でした。精算後の単年度収支が黒字となったのは43広域連合、赤字だったのは4広域連合でした。

市町村国保も厳しい運営状況であり2018年に都道府県へ移管してすぐに経ち直せるとは正直思えないところが多いのが正直な気持ちです。ただ、破たんさせることはできませんので、是が非でも各都道府県はスケールメリットを生かして再生せなばならない使命があります。今後、高齢者が増えていく中、抜本的な制度改正が必要不可欠となりますが、国民が生活しにくい、生きにくい、長生きしにくい社会にならないように願います。








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2014年12月31日水曜日

経常赤字病院 6割強に拡大

日本病院会は、「平成26年度診療報酬等に関する定期調査」の最終結果をまとめました。2014年度診療報酬改定の影響では、診療収益で63.5%が増収になりましたが、医業損益では62.8%の病院が減益として、増収減益傾向が鮮明になっています。






調査は7月14日~9月12日を調査期間として回答数735病院、うち有効回答を得た688病院を対象に解析しました。医業損益に関する調査では、581病院の回答から経常利益が1105万円減から1422万円減に減益の拡大が進み、経常赤字病院の割合は58.2%から66.3%に増加しました。その要因としては、費用増などを挙げています。
7対1入院基本料の算定病院の経常利益は、364病院を対象に2013年6月と2014年6月の2期比較を行いました。赤字病院の割合は61.3%から70.6%に増加しており、一般病棟10対1の赤字病院割合63.3%を上回りました。さらに、7対1入院基本料を算定するのは、同調査で618病院のうち415病院で、500床以上の病院では89.3%、9割が算定するなど病床規模が大きいほど算定割合は高い状況です。2014年度改定で具体的に測定項目が見直された「重症度、医療 ・看護必要度」は、施設基準の15%以上をクリアしているのが82.4%としています。

病院の経営状況が厳しさを増しております。診療報酬改定の影響が色濃くでた調査結果となっております。もちろん減益の大きな要因としては、消費増税があります。3%の費用額の増加を埋め切れることができていない現状です。社会保障と税の一体改革と掲げられておりますが、実際は市中の病院の経営状況の悪化という結論になっております。おそらく多くの病院は向かい風が強い中、立て直しが難しい状況であると思います。すべてが無くなっては地域医療は守られませんが、すべての病院・病床は要らないというのが国の方向性なのでしょうか。とにかく医療機関はここ数年が正念場であることは間違いありませんが、どの道を選択するのが難なく進めるのかもまったく見えてこない医療界です。








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2014年12月18日木曜日

赤字病院拡大 全日本病院協会が調査

2014年度診療報酬改定後の今年5月の総収支が赤字の病院が、2013年同月と比べ増えていることが、全日本病院協会(全日病)が12月16日に公表した会員調査の結果から明らかになりました。特に、東京にある病院や、一般病床のみの病院、DPC対象病院などで収支が悪化する傾向が見られ、全日本病院協会は、2014年度の「診療報酬改定による急性期入院医療の厳格化」や「消費税増税による支出増」が要因としています。






 全日本病院協会は5月、会員病院の収支状況などを調査しました。930病院から回答を得て集計し、2013年5月の状況を調べた前回の会員調査(831病院が回答)の結果と比較しました。
 それによると、医業収入を医業支出で除して算出する「医業収支率」の平均は、2014年5月が104.6%で、2013年5月の105.5%から減少しました。医業収支率が100%に満たない病院の割合は25%で、2013年5月と比べ2ポイント増加しました。また、医業以外の収支も加えた「総収支率」の平均は104.6%(前年同期比1.8ポイント減)で、この比率が100%未満の赤字病院の割合は24%(同2ポイント増)でした。
 総収支率を病院の所在地ごとに見ると、「東京」が35%(同6ポイント増)と高い状況でした。「政令指定都市」は21%(同3ポイント減)、「その他」は23%(同2ポイント増)でした。
 また、一般病床のみの病院の総収支率は102.8%(同3.3ポイント減)で、療養病床のみの病院の113.0%(同0.3ポイント減)や精神病床のみの病院の112.1%(同0.9ポイント減)より低い状況でした。
 DPC対象病院の総収支率は102.0%(同3.7ポイント減)でした。これに対し、DPC準備病院は104.4%(同2.6ポイント増)で、それ以外の出来高算定病院は109.4%(同1.0ポイント増)と、2013年同期と比べ高くなっていました。
 全日本病院協会は、急性期の入院医療を担う病院の経営状態が悪化すると、地域の医療提供体制に「大きな影響を及ぼす」と指摘しています。今後、診療報酬体系や消費税の在り方について、十分に議論する必要があります。

今回の2014年度の診療報酬改定により、収入は若干増えたが、消費増税等により支出がそれ以上に増え、増収減益となっている医療機関が本当に多く、中には減収減益と厳しい状況に落ち込んだ医療機関も数多くあります。本来、社会保障を立て直すための消費増税であったにもかかわらず、各現場が疲弊するようなしわ寄せが起きており、ただ国としてはこれに対する処遇の改善は考えにくいと思います。むしろ弱ったところは、くっついて助け合っていくように、と言っているようにすら聞こえて仕方ありません。








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2014年10月5日日曜日

公立病院 半数以上が赤字

総務省は930日、2013年度の「公立病院改革プラン実施状況等の調査結果」を公表しました。経常収支が赤字の公立病院は53.6%となり、黒字の46.4%を上回りました。黒宇病院の割合は、2012年度は50.4%で半数を超えていましたが、再び半数を下回りました。






現行の公立病院改革プランは、経営の効率化に関して20092011年度の3年間を標準期間としているが、その後も経常収支比率の目標を設定している病院は452病院ありました。このうち、2013年度に目標を達成したのは46.5%に当たる210病院でした。同改革プランに盛り込まれた「再編・ネットワーク化」について、自治体などが策定する計画に基づいて再編などの計画を進めているのは全体の51.5%に当たる458病院でした。このうち、実際に病院の統合・再編に取り組んでいるのは162病院(公立病院以外の病院などを含めると189病院)でした。公立病院改革プランについては対象期間が2013年度までだったことか ら、骨太の方針2014に新たな改革プランを今年度中に策定する方針が盛り込まれており、総務省は調査結果などを踏まえ、今後具体的なプラン策定の検討に入る方向です。

公立病院の赤字経営の実態については、これまでもいろいろと取り上げられてきましたが、まずは公務員体質を脱却しなければ、大きく改善することは難しいでしょう。そのためには独立法人化であったり、または指定管理制度などを取り入れている公立病院も増えてきておりますが、市民・区民の税金が無駄に使われていることに対し、もっと責任を負うべきでしょう。補助金・交付金無しで運営している私立病院も今や地域の医療を維持する為の機能を多く担っています。ただし、消費増税などによりどの病院も運営が厳しくなってきている中、合理化を図るためにも合併などが進む方向ではないかと考えられます。







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2014年9月22日月曜日

健保組合の決算見込み 6年連続赤字

健保連は9月11日、2013年度の健保組合の決算見込みを発表しました。赤字額は前年度比で1811億円減の1162億円となりました。保険料率引き上げによる収入増と、法定給付費の伸びの鈍化で赤字幅は減ったものの6年連続の赤字決算となりました。
決算見込みは2014年3月末に存在した1419組合の決算見込み状況の集計からとなっております。経常収入7兆3413億円、経常支出7兆4575億円の差引額で1162億円の赤字となりました。収入面では報酬月額や賞与の上昇、保険料率引き上げなどで保険料収入が増加する一方で、支出面では法定給付費の伸びが低かったこともあり、前年度に比べて赤字幅が減りました。赤字組合は927組合、保険料率を引き上げた組合は565組合でした。支援金・納付金等総額は前年度比1411億円増の3兆2739億円で過去最高額となりました。被保険者1人当たり額は8962円増の20万9222円となりました。






自川修二副会長は同日の記者会見で「年々増加する高齢者医療への支援金、納付金負担が赤字の最大要因である状況は全く変わっていない」と述べ、高齢者医療の費用負担軽減のための制度改革を強く要請されました。また「高齢者医療への支援金、納付金負担は今後一層重くなることは明らかです。保険料率の引き上げによる対応はすでに限界に達しており、健保組合財政がより厳しいものになることは確実です」と強調されました。 健保連が実施する高額医療交付金交付事業での2013年度高額レセプト上位の状況もまとめられました。1カ月の医療費が1000万円以上のレセプトは前年度比82件増の336件で過去最高となりました。内訳は、先天性疾患が125件で最も多く、循環器系疾患95件、血友病53件、悪性腫瘍23件などと続きました。1カ月医療費が2000万円以上は13件増の36件、500万円以上も213件増の5018件で、ともに過去最高を更新しました。

診療報酬の問題は、病院サイドだけを注目してみていくわけにはいかず、支払う側の健保連の状況も加味しなければなりません。もちろん、国民の健康を維持するための健康保険組合ですし、そのための医療であるのですから、必要なところには厚く、そうでないところは抑制していかなければ、この赤字が続いている状況ははっきり言って異常事態です。制度の見直しを根本的に行なわなければ、難しいでしょう。








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2014年7月10日木曜日

赤字病院が半数以上 全国自治体病院

全国自治体病院協議会(全自病)は7月9日、地方公営企業法が適用される自治体病院のうち、2013年度の経常損益が赤字になる病院数が、過半数を占める見通しだとする調査結果を発表しました。赤字病院が過半数を占めれば、赤字病院数が黒字病院数を3年ぶりに上回った2012年度に続き2年連続になります。

 調査には、地方公営企業法が適用される会員病院のうち466病院が回答しました。2013年度末時点の決算見込額などを調べたところ、経常損益が赤字なのは247病院(53%)で、黒字の219病院(47%)を上回っております。

 総務省によると、地方公営企業法が適用される全病院の中で、経常損益が赤字の病院の割合は、2009年度が59.9%、2010年度が47.7%、2011年度が48.1%でした。2012年度は51.6%でしたので2010年度から悪化が継続している状況となっております。


 全国自治体病院協議会の調査に答えた466病院のうち235病院(50.4%)は、2012年度の決算額は黒字でした。このうち179病院は2013年度の決算見込額も黒字ですが、56病院は赤字に転落の見通しとなっております。一方、赤字だった231病院のうち、40病院は2013年度に黒字になる見通しであると、全体的に厳しい状況下にありますが改善している病院も存在しています。

 全国自治体病院協議会の担当者は、調査対象となった466病院の中に2012年度に黒字だった病院が多く含まれることから、「2013年度の赤字病院の割合は、2012年度以上に増える可能性があります」と見通しています。

赤字病院の割合を病床区分別にみると、100~199床が最も高く65.7%(前年度60.8%)。次いで200~299床59.6%(59.6%)、20~99床55.0%(55.0%)、300~399床51.5%(50.0%)、400~499床50.0%(34.8%)の順で、500床以上は27.9%(21.3%)でした。病床規模が大きいほど赤字病院は少ないものの、前年比でみると病床規模の大きい病院でも赤字病院の数が拡大傾向にあることがうかがえる現状です。

また開設者別の赤字病院の割合は、市立病院で57.7%(53.1%)、町村立病院56.8%(54.3%)、組合立病院55.9%(47.5%)、指定都市立病院38.9%(33.3%)、都道府県立病院38.2%(39.5%)と続いています。







 また調査によると、2013年度の100床当たりの経常損益は、262万円の赤字でした。医業収益は18億6640万円で、2012年度と比べ2112万円増加しております。このうち、入院収益は12億2430万円(2012年度比690万円増)、外来収益は5億3361万円(2012年度比1040万円増)。医業外収益は2億2760万円(2012年度比228万円減)となっております。

 これに対し医業費用は、3770万円増の19億9803万円となっております。その内訳は、職員給与費が10億2547万円(2012年度比1121万円増)、材料費が4億6125万円(2012年度比1191万円増)、委託費が1億6903万円(2012年度比749万円増)、光熱水費が3906万円(2012年度比457万円増)など。医業外費用は9859万円で、232万円減少しました。

 一病院当たりの昨年度の一日平均患者数は、入院が192.4人、外来が472.2人で、それぞれ3.3人と6.9人減少しました。病床利用率は1.3ポイント減の75.5%となっております。患者一人一日当たりの診療収入は、入院が4万5198円(2012年度比1031円増)、外来が1万1977円(2012年度比398円増)でした。


 全国自治体病院協議会は、2012年度までに地方独立行政法人へ移行した会員病院についても調査しました。回答した36病院のうち、2013年度決算見込額の経常損益が黒字なのは25病院(69.4%)でした。2012年度決算が黒字だったのは36病院中29病院でしたので、4病院が赤字に転じたかたちとなりましたが、自治体病院より経営状況は大きく差を開けている状況です。





2011年度の一般病院における経常利益率は運営母体別に見ますと、医療法人:3.8%、自治体:-0.8%、社会保険関係団体:1.9%(全社連:1.1%・厚生団:9.7%・連合会:3.3%)となっており自治体運営における収支状況は厳しいものです。療養型病院における経常利益率では、医療法人:6.7%、自治体:-3.7%と自治体運営の収支の厳しさは顕著です。

公的病院は補助金があるので倒産はありませんが,廃院,撤退は現に行われています。私立病院にも公的病院と同じ様に補助金を出すとしたら,年間6.5兆円が必要ではないかと見られます。私立病院の経営も決して順風満帆で楽というわけではないのです。そのためこの10年間で約8%の私立病院が廃院となっています。

私立病院も公的病院と同じように公的役割を担っているところは多いです。それでも赤字病院が少なく運営できているのは、費用対効果、コスト意識が根付いているからでしょう。それでも医療という分野ですので、他の事業分野の運営に比べればまだまだ見直す余地は多くありますが、自治体病院においてはまず意識改革から行なわなければ改善は困難でしょう。そのための一つが指定管理制度などを用いて外部の民間に運営を託す手段。

地域包括ケアが構築されていけば、おのずと自治体病院の役割も明確化していくことと思われます。厚生労働省が提示した非営利ホールディングカンパニー型法人制度 (仮称)のあり方について、自治体中心型というパターンがまず一番に挙げられています。都道府県や市町村が域内の医療法人らに呼び掛けて設立する形として、地域医療ビジョンにマッチしたカタチで進めていける最善の策とも考えられています。

そのためには、やはり自治体病院の運営基盤の強化が急務であるはずです。







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