2015年5月31日日曜日

第2のスティーブ・ジョブズ エリザベス・ホームズ

「第2のスティーブ・ジョブズ」と言われている女性起業家エリザベス・ホームズをご存じでしょうか。「痛くない注射」を発明した米国の女性起業家です。1960年代から大きな技術革新がなかったのが血液検査の世界でした。エリザベス・ホームズ氏は、そこに徹底した長期戦略と、確かな実行力を伴って、大きな変革をもたらそうとしています。10年間の開発と特許出願などを経てサービスの品質を高めた上で、2013年秋にアメリカ大手薬局チェーンのウォルグリーン薬局と組み、革命的な血液検査がようやく日の目を見ました。






 指先から小さな針で採血し、極力人手を介さない分析工程と流通網を構築しました。痛みが少なく、より正確で、低価格な血液検査を即時に提供することを実現しています。技術の革新性もすごいですが、31歳という若さと、医療費削減の期待などから普及の可能性が評価されてか、アメリカのフォーブス誌の世界億万長者ランキングに「最年少で成功した女性起業家」としても紹介され「アメリカ富豪400人」の一人に選ばれました。なんとエリザベス・ホームズ氏の個人資産は45億ドル(約5380億円)と言われています。
エリザベス・ホームズ氏は19歳で米スタンフォード大学1年目で最優秀学生の1人に選ばれたものの、19歳で中退しました。理由は「学費にかかる多額のお金をもっと有効に使う方法があると思ったから」。彼女が大学をやめてまで実現したかったのは、誰もがフェアに受けられる医療の実現でした。血液検査や遺伝子分析の領域でさまざまな特許を申請しながら、現在のサービスを作り上げました。
エリザベス・ホームズ氏は、10年間でメディケアで980億ドル、メディケイドで1040億ドルの医療費削減効果をもたらす会社に成長したと言われています。
またエリザベス・ホームズ氏は、大学を中退して独立し、菜食主義者で、いつも黒のタートルネック姿で登場することなどから、米アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏と重ねて見られることもあるようです。コンピュータ産業に革命をもたらしたジョブズ氏と、医療界に革命をもたらそうとしているホームズ氏という構造も、こうした見方を促しているのかもしれません。
エリザベス・ホームズ氏が率いる血液検査サービス会社「セラノス(Theranos)」は、セラピー(Therapy)と診断(Diagnosis)を掛け合わせた社名とのことです。 医療は全世界で成長産業としての発展が期待されています。健全な発展には、医療の質向上を伴う成長が欠かせません。医療との身近な接点である血液検査は、国民にとっても分かりやすい「医療の質向上」の実例になるので、セラノス社とエリザベス・ホームズ氏のさらなる活躍に期待が集まっています。アメリカ大手薬局チェーンのウォルグリーンと提携を結んだことで、この注射器の利用は全米に広がりつつあります。
アメリカには世界的に見ても貧富の差が激しく、医療保険の無い国民も多く存在します。エリザベス・ホームズ氏の努力がアメリカ社会、さらには世界中の医療弱者を救う一歩となることを期待したいです。









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