創成会議は「東京圏高齢化危機回避戦略」と題する提言をまとめました。全国896の市区町村が人口減少によって出産年齢人口の女性が激減する「消滅可能性都市」であるとした昨年のリポートに次ぐ第2弾になります。
東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県では、今後10年間で75歳以上の後期高齢者が175万人増えると予測されています。この結果、医療や介護に対応できなくなり、高齢者が病院や施設を奪い合う構図になると予測しました。解決策として移住のほか、外国人介護士の受け入れ、大規模団地の再生、空き家の活用などを提案しました。
移住候補地は函館、青森、富山、福井、岡山、松山、北九州など一定以上の生活機能を満たした都市部が中心でした。過疎地域は生活の利便性を考え、移住先候補から除いたといいます。観光地としても有名な別府や宮古島なども入っています。
高齢者移住の候補地域は以下の通りになります(地名は地域の中心都市で、かっこ内は介護施設の追加整備で受け入れ可能になる準候補地域です)。
【北海道】室蘭市、函館市、旭川市、帯広市、釧路市、(北見市)
【東北】青森市、弘前市、秋田市、山形市、(盛岡市)
【中部】上越市、富山市、高岡市、福井市、(金沢市)
【近畿】福知山市、和歌山市
【中国】岡山市、鳥取市、米子市、松江市、宇部市、(山口市、下関市)
【四国】高松市、坂出市、三豊市、徳島市、新居浜市、松山市、高知市
【九州・沖縄】北九州市、大牟田市、鳥栖市、別府市、八代市、宮古島市、(熊本市、長崎市、鹿児島市)
首都圏の高齢化問題は、これまでも懸念はされておりましたが、ここまでしっかりと数値で公表されたのは初めてであり、それだけインパクトもありました。ただ、だからといってすぐに医療や介護の機能が整っている地域へ移住しようかという考えには日本人としては結びつかないと思います。そこにはこれまでの文化もありますし、変わることへの恐怖心がまだ打ち勝っているからです。これを国や地域が促していくことで少しずつ変化が見られ、2025年には多少なりとも危機状況を回避できていればと願います。
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