2015年3月24日火曜日

医師数の適合率は全国平均93.6%

厚生労働省は3月20日、医療法第25条に基づき病院を対象に毎年実施している立ち入り 検査の2012年度結果を公表しました。医療法で規定している医師数の標準を満たした病院 の割合「医師数の適合率」は93.6%で、2011年度から1.1ポイント増加しました。 立ち入り検査は、医療法や関連法令で規定している医療従事者数や安全管理体制などを病院が満たしているか調査します。実施主体は、都道府県や保健所を設置している市などです。2012年度は病院全体の94.8%に当たる8124病院で実施しました。






医師数の適合率の東西比較では、近畿以西の西日本が94.8%で、東海以東となる東日本の92.5%を上回りました。地域別では、近畿の97.3%が最も高く、関東の96.6%、東海の95.5%、九州の94.4%などが続きました。最も低いのは北海道・東北の86.1%でした。病院種別では、一般病院が93.2%、精神科病院が96.4%でした。病床規模別では、一般病院の場合は病床規模が大きいほど適合率が高く、「500床以上」が99.2%、最も低い「20~49床」が88.7%でした。精神科病院の医師数の適合率は規模との相関はなく、「20~49床」の100%、「500床以上」の98.4%、「200~299床」の97.5%などが高い状況でした。

配置状況では、医師標準の「150%以上」を配置している病院が36.0%(2011年度調査比1.9ポイント増)で最も多い状況でした。次いで「120~130%未満」の130%、「110~120%未満」の124%、「100~110%未満」の123%が続きました。「100%未満」は64%で最も少ない状況でした。

一方、看護師・准看護師数の適合率は2011年度より0.4ポイント減の99.0%でした。東西比は西日本が99.2%で、東日本の98.8%を 上回りました。

全体で見ると93.6%という適合率ですが、地域や病院規模で見ていくと、医師不足は深刻な病院の問題となっております。とくに臨床研修医制度が導入されたことで、大学医局の力が弱くなり、地方の中小の病院へ医師を斡旋することが厳しさを増してきており、一方都市部の大病院では、自分のところで研修医を確保し始めたことで二極化が始まってきております。これからますますこの二極化は進行するのではと懸念しますが、具体的な対策といわれると、なかなか政府も頭を悩ませるところだと思います。








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