2015年3月5日木曜日

診断書に虚偽病名 がん誤診 群馬大学病院

 肝臓手術で患者の死亡が相次いだ群馬大学病院(前橋市)は3月3日、記者会見を開き、開腹手術後3日目に死亡した患者1人について、死亡後にがんではないと判明したのに、執刀医はその事実を遺族に告げず、虚偽の診断書を作成していたと発表しました。 同病院は「極めて重大な問題」とし詳細を調査しています。






 同病院第二外科では、腹腔鏡を使う高難度の肝臓手術で8人が死亡したほか、開腹手術でも2009年度以降10人の死亡が明らかになっています。死亡した患者は、いずれも同じ40歳代の男性医師が執刀しました。
 発表によると、問題となっているのは、2010年9月に胆管細胞がんと診断され胆管や肝臓を切除する手術を受けた後、容体が急変して3日目に死亡した患者です。患者の死亡から10日後、切除した肝臓の一部を病院で検査したところ、がんではなく良性のできものだったことが確認されました。
 しかし、執刀医は、この検査結果を遺族に報告しませんでした。そのうえ、2010年11月に自ら作成した診断書には「胆管細胞がん」と当初の診断名を記入しておりました。すでにがんではないと判明していたため、虚偽の病名を記載したことになります。
 これを受け、病院は3月2日から同科教授の診療科長としての業務を停止、執刀医については「医師の適格性に疑問がある」として一切の診療行為を停止しました。
 群馬大学病院は「遺族にはすでに説明して謝罪しました。手術の妥当性や死亡との因果関係について現在、調査しているが、このような事態を病院として重く受け止めています」としています。その他の開腹手術による死亡例についても、調査を進め、5月頃に結果を公表するといいます。

群馬大学病院でこのようにさまざまな事件事故が起きるというのは、病院内で悪いことを悪いと認識し発信することができない閉鎖的な文化が根付いているからであると思われます。医療に従事する者にとって核となる思いは、ホスピタリティの精神であったはずです。それがなぜか欠如してしまったというか、表に出てこなくなってきているというのは、強い力が働いてそこから伏せてしまったのではないでしょうか。しかし多くの職員の核にはまだしっかりとホスピタリティの精神が残っているはずと思います。理事長・院長をはじめとしたトップからしっかりと病院の文化を正して頂きたいものです。








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