2014年9月22日月曜日

健保組合の決算見込み 6年連続赤字

健保連は9月11日、2013年度の健保組合の決算見込みを発表しました。赤字額は前年度比で1811億円減の1162億円となりました。保険料率引き上げによる収入増と、法定給付費の伸びの鈍化で赤字幅は減ったものの6年連続の赤字決算となりました。
決算見込みは2014年3月末に存在した1419組合の決算見込み状況の集計からとなっております。経常収入7兆3413億円、経常支出7兆4575億円の差引額で1162億円の赤字となりました。収入面では報酬月額や賞与の上昇、保険料率引き上げなどで保険料収入が増加する一方で、支出面では法定給付費の伸びが低かったこともあり、前年度に比べて赤字幅が減りました。赤字組合は927組合、保険料率を引き上げた組合は565組合でした。支援金・納付金等総額は前年度比1411億円増の3兆2739億円で過去最高額となりました。被保険者1人当たり額は8962円増の20万9222円となりました。






自川修二副会長は同日の記者会見で「年々増加する高齢者医療への支援金、納付金負担が赤字の最大要因である状況は全く変わっていない」と述べ、高齢者医療の費用負担軽減のための制度改革を強く要請されました。また「高齢者医療への支援金、納付金負担は今後一層重くなることは明らかです。保険料率の引き上げによる対応はすでに限界に達しており、健保組合財政がより厳しいものになることは確実です」と強調されました。 健保連が実施する高額医療交付金交付事業での2013年度高額レセプト上位の状況もまとめられました。1カ月の医療費が1000万円以上のレセプトは前年度比82件増の336件で過去最高となりました。内訳は、先天性疾患が125件で最も多く、循環器系疾患95件、血友病53件、悪性腫瘍23件などと続きました。1カ月医療費が2000万円以上は13件増の36件、500万円以上も213件増の5018件で、ともに過去最高を更新しました。

診療報酬の問題は、病院サイドだけを注目してみていくわけにはいかず、支払う側の健保連の状況も加味しなければなりません。もちろん、国民の健康を維持するための健康保険組合ですし、そのための医療であるのですから、必要なところには厚く、そうでないところは抑制していかなければ、この赤字が続いている状況ははっきり言って異常事態です。制度の見直しを根本的に行なわなければ、難しいでしょう。








ブログランキング参加中です
応援お願いします


にほんブログ村 病気ブログ 医療情報へ


0 件のコメント:

コメントを投稿