2015年2月26日木曜日

薬剤服用歴(薬歴)の大量の未記載

大手薬局チェーンの調剤薬局で薬剤服用歴(薬歴)の大量の未記載が相次いで発覚した問題で、厚生労働省は2月24日、全国の調剤薬局の実態を把握するため、三つの業界団体に未記載がないかどうか自主点検するよう要請したと発表しました。加盟する薬局の結果をとりまとめ、3月中旬をめどに報告するよう求めています。






 要請したのは日本薬剤師会、日本保険薬局協会、日本チェーンドラッグストア協会の三団体です。全国の調剤薬局(約5万3千)のほぼすべてが、この三つのいずれかに加盟しています。2014年1~12月に薬歴を管理指導したとして診療報酬を申請したもののうち、薬歴の未記載があった件数などの報告を求めました。
 薬歴の未記載をめぐっては、「くすりの福太郎」(千葉県鎌ケ谷市)の約17万件に続き、イオン子会社の「CFSコーポレーション」(横浜市)の調剤薬局でも少なくとも約7万8千件が発覚しました。2月24日の閣議後会見で塩崎恭久厚労相は「(未記載の)回数が増えたことは非常に残念なこと。患者のためにやっているという趣旨をもう1回かみしめてやって頂きたい」と述べられました。

薬剤師が薬を出すときに、患者の状況を把握するのに欠かせない薬剤服用歴(薬歴)。この「薬のカルテ」を書いていない問題が、大手薬局チェーンの調剤薬局で発覚しました。薬歴を適切に管理すれば、薬を出すごとに410円の診療報酬が得られます。業界団体は、薬歴を書くという薬剤師の基本動作を徹底するように呼びかける事態になりました。
大手薬局チェーンのツルハホールディングス(HD=東証1部上場、本社・札幌市)の子会社が関東地方に展開する調剤薬局で、薬剤師が記録することを求められている薬剤服用歴(薬歴)を記載せずに患者へ薬を出していたことが2013年3月の内部調査で未記載は約17万件ありました。根拠となる資料がないまま、一部で診療報酬を不適切に請求していた疑いがあります。
 この子会社は「くすりの福太郎」で2013年3月ごろ、厚生労働省の指導が入ると想定し、薬歴の記載状況を報告するよう各店舗に指示しました。その結果、同月時点で69店舗中48店舗で計17万2465件の薬歴が未記載であることが判明しました。しかし結局、厚労省の指導はなく、薬歴を適切に管理する体質には改善されませんでした。
くすりの福太郎では、薬を渡すときに薬剤師が患者の状況をメモし、後でパソコンで管理されている薬歴に情報を打ち込む手順になっていましたが、パソコンに入力されないままメモが放置されていました。
小川久哉社長が記者会見を開き、調剤薬局で大量の薬剤服用歴(薬歴)を記載せずに診療報酬を請求していたことを認めました。そして不適切に得た報酬は返金した上で「責任を取る」と述べ、退任する意向を示しました。

モラルが問われる事件です。ただこれは氷山の一角なのでしょう。業界内で今嵐が吹き荒れているのではないかと懸念しながらも、そうではなく健全というか適正な請求をされていることを願います。








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