2015年1月22日木曜日

家族の状況が入居理由 サービス付き高齢者向け住宅

高齢者住宅研究所(大阪市)の調査で、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や介護付き有料老人ホームに入居した高齢者の約6割が、入居理由に「家族の状況」を挙げていることが、明らかになりました。また、入居の決定の際、約7割の高齢者で子どもの意見が影響していることも分かりました。






高齢者住宅研究所は、京都市や大阪市、岡山市など5都市のサ高住11施設と有料老人ホーム3施設で、2014年6月までの1年間に入居した高齢者313人(男性119人、女性194人、平均年齢84.5歳)を対象に、入居前の生活状況について調査を実施しました。本人やケアマネジャーらへの聞き取りに加え、ケアプランからの情報収集などを基に入居の理由や生活状況を分析しました。 その結果、入居の理由については(複数回答)、「内・外科系疾患」が64.2%と最多でしたが、高齢者の独居への不安や同居への負担感など「家族の状況」も61%と高い割合を占めました。
 また、入居の決定にかかわるキーパーソンの分析では(複数回答)、「子」が67.7%を占め、「本人」(34.5%)や「配偶者」(7%)を大きく上回っていました。入居の決定に子どもの意見が大きな影響力を持つことが明らかになりました。
入居前の世帯状況では、「単独世帯」が55.9%で最も多く、以下は「夫婦のみ」、「子世帯と同居」、「子のみと同居」などの順でした。入居前の2週間を過ごした場所は、「自宅」がトップでしたがが、「医療機関」も2番目に多く、入院をきっかけに退院後、在宅に戻らずに入居を決めるケースも多いことが分かりました。
 調査結果について、高齢者住宅研究所では「サ高住が、都市部の単独世帯の受け皿になっています。高齢者が在宅生活を継続するに当たって、家族への幅広い支援が必要ではないか」としています。

特に新たな発見があるような報告ではありませんが、想定していたことの裏付けとなります。サービス付き高齢者向け住宅などに入居される高齢者は、在宅での生活に不安が募っているからであり、その不安・不便を取り除くには自宅の大掛かりなリフォームから介護力という人的支援の注力が必要となります。できれば自宅で生活したいが、それが難しいと判断したことが入居の決定へとなるわけですが、難しいと判断するのが、本人ではないということです。本人はまだ自宅で生活を続けたくても、家族の介護力が乏しければ困難なのです。一人で生きていくということがとても難しいのです。ただ最近は共稼ぎ世帯がほとんどであり、子供家族の負担になりたくないという気遣いから入居を決意される方も多くいるのは、親として働いてしまう子への思いからでしょう。それを否定することはできませんし、子供家族も現状生活を維持していかなければならず、致し方ないところもあると思います。そういう状況を踏まえて、高齢者が不安なく暮らせる地域をいかに構築していくかが、本来の地域包括ケアシステムではないかと感じます。








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