2014年12月8日月曜日

心臓移植成功 大阪大病院

大阪大病院(大阪府吹田市)は11月24日、順天堂大病院 (東京都)で11月23日に脳死と判定された6歳未満の女児から摘出された心臓を、心筋の一部が正常に育たない左室心筋緻密化障害の10歳未満の男児に移植する手術に成功したと発表しました。






執刀した大阪大の澤芳樹教授は記者会見で「スムーズに移植できた」と説明されました。経過が良好なら約3カ月から半年で退院できるといいます。男児は心不全を繰り返し、心臓補助の人工心臓をつけていました。両親は病院を通じ「ドナー(提供者)が圧倒的に少ない日本で、いつまで息子の心臓がもつか不安な 日々でした。息子が新たな人生をドナーやその家族の方々の思いと共に歩んでいけるよう支えあって生きていきたい」とコメントされました。
日本臓器移植ネットワークによると、女児から摘出された肺は、京都大病院で肺の気道が粘液でふさがれるなどの症状が出る嚢胞性線維症の10歳未満の男児に移植しました。15歳未満の子どもから子どもへの脳死肺移植としては初で、京大病院は11月24日、成功したと発表しました。家族は「分けていただいた命と共に精いっぱい生きます」とコメントを出しました。
肝臓は京大病院で胆汁の流れが悪くなる原発性硬化性胆管炎の10代女性に移植されました。腎臓移植の患者のうち1人は、東邦大医療センター大森病院の50代男性から東京医大八王子医療センターの60代女性に変更になりました。もう1人は東京女子医大病院の40代女性でした。膵臓と小腸の移植は医学的理由で断念されました。
女児は重い脳障害になり、脳死とされうる状態と診断された後、家族が11月21日に臓器提供を承諾しました。法改正後、6歳未満からの提供は2例目でした。

臓器移植はドナーの意思と家族の意思があるため、なかなか難しいところがあります。実際、自分の家族が脳死となったときのことを想定してみても臓器提供に承諾できるかどうかというと、悩みます。もちろん強制することもできません。ただ臓器移植で救える命があるということをもっと国民一人一人にしっかりと認知されるレベルまで上げていくことは医療人としての責務であると感じます。








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