2014年7月8日火曜日

千葉商科大内に高齢者福祉施設を開設 湖山医療福祉グループ

千葉商科大(千葉県市川市)は、病院や特別養護老人ホームなど440余りの施設を運営する「湖山医療福祉グループ」(東京都中央区)と連携し、キャンパス内に高齢者福祉施設を開設することを決めました。医療福祉分野の経営管理者を目指す学生に施設勤務を体験させることで、経営の知識と現場感覚を併せ持った人材の育成を目指します。

 千葉商科大では、「人にやさしい社会をビジネスでつくることができる人材」の育成を掲げ、2014年4月に人間社会学部を創設しました。また6月9日には、医療や介護の経営や現場での業務に携わる人から直接ノウハウを学ぶため、湖山医療福祉グループと教育連携協力に関する協定を締結しました。協定の締結に伴い、人間社会学部では湖山医療福祉グループでインターンシップを受けるカリキュラムを組むほか、学生が介護福祉士国家試験の受験資格取得要件となる実務経験を同グループで積みます。また、湖山医療福祉グループ内の幹部候補生研修への学生の参加も予定しています。

 さらに千葉商科大と湖山医療福祉グループは、学生に介護の現場での業務をより深く理解してもらうため、学内に高齢者福祉施設を開設することも決めました。







 開設する施設は、個室ユニット型で100床程度の特別養護老人ホームを想定しており、「2017年度ぐらいのオープンを目指しています。ショートステイやデイサービスなども併設する予定です」(湖山医療福祉グループ)。将来的には、小規模多機能型居宅介護やサービス付き高齢者向け住宅の学内開設も検討する方針といいます。

医療と福祉の現場について、学生の時から見て入り込めることはとても貴重なことだと思います。多くの介護施設はまだまだ運営の効率化が進んでいないところがありますし、どうしても利用者への目の前のサービス提供を優先するばかり、全体の改善が後回しになっていたりして、根本的な解決ができていないからです。経営を現場で勉強できることはとても有意義だと思います。

ただ、その施設を利用される方を中心にしていただかなければうまく機能はしないと思います。医療・介護の目指す地域包括ケアも地域の方々のお住まいが中心に形成されます。キャンパス内に高齢者福祉施設を開設するということが、そこからぶれないかどうかは重要な要素だと感じます。お住まいを中心に医療や介護そして大学などを通じた地域のコミュニティがバランスよく整備され、新しいモデルとなれば理想だと思います。


湖山医療福祉グループ
医療法人社団 湖聖会など全国に25の医療法人社団や社会福祉法人を抱える一大医療介護組織。職員数は7000人を超える。特に福祉施設への展開を全国各地で精力的に行っている。



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