2014年7月31日木曜日

臓器提供の意思表示に関する意識調査   日本臓器移植ネットワーク

 日本臓器移植ネットワークは7月11日に、「臓器提供の意思表示に関する意識調査」の結果を公表しました。 2014年7月17日で、改正臓器移植法施行から4年を迎えます。7月10日現在で、この4年間に脳死での臓器提供は192人から行われており、うち76%は家族の承諾による提供でありました。調査は2014年3月3日~10日に、インターネットによって全国の10代~60代の男女1000人を対象に行われました。 調査は、臓器提供意思表示カード、意思表示の方法についての認知度や、臓器提供についての考え、家族とどのように話し合ったかなど9項目からなります。






 「臓器提供意思表示カードの存在を知っているか」との問いに対しては、全体では75.4%が「知っている」と回答でした。ただし、30代男性では知っていると回答した人が62.0%と、比較的低い結果でした。また「臓器提供意思表示カード」で意思表示をしているかどうかでは、「意思表示をしている」と答えた割合は11.1%にとどまりました。「カードは持っているが意思表示していない」は10.2%、「カードを持っていない」は78.7%でありました。さらに意思表示の方法として、インターネットで登録していたのはわずか2.2%で、91.0%がインターネットで登録できることを「知らない」と回答しています。

 なんらかの方法で意思表示をしている人は全体の13.4%で、意思表示をしてみたいと回答した26.6%と併せると4割となります。「意思表示をしたいと思わない」は23.9%であり、「わからない」との回答も36.1%を占めました。
 「意思表示をしている」「してみたい」と回答した人のうち、「脳死後・心停止後どちらでも提供してよい」と答えた人は60.5%、「心停止後のみ」は30.0%、「提供したくない」は9.5%でありました。
 他方、「意思表示したくない」「わからない」と回答した人にその理由を尋ねる質問では、「臓器提供意思表示に対して抵抗がある」と考えている人が41.7%を占めていました。ついで「自分の意思がわからない」が37.3%、「家族が反対しそう」が25.0%でありました。
 さらに、家族と臓器提供について話し合ったことがある割合は31.5%で、68.5%は「一度も話したことがない」と回答しています。
 なお、臓器移植医療に関する情報については、8割以上が「十分に得ているとは、あまり思わない」「十分に得ているとは思わない」と感じていることも明らかとなっており、更なる情報提供が求められます。


臓器提供について国民の意識がまだまだ低いというのは、それだけ健康な生活を送っている方が多く、健康・医療・生死について深く考えていないということではないでしょうか。どうしても、主観的に考えられず、客観的になってしまうと仕方が無い結果かもしれません。ただこれからの医療は治す医療・救う医療から癒す医療・支える医療・そして看取る医療へとシフトしていきます。病気を治さないと言っている訳ではありません。超高齢化が進み、平均寿命も延びていく中で病気と付き合って生きていかなければならないのです。意識を切り替えなければ、これからの医療改革による医療体制の中でスマートに生きていくことはできません。その意識改革の一つとして助け合う互助精神、臓器移植についてももっと浸透していかなければならないと痛感します。







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