2014年7月9日水曜日

「希少がんセンター」を新設 国立がん研究センター

 国立がん研究センターは6月27日に、中央病院と東病院に「希少がんセンター」を新設したことを発表しました。

 対象とする希少がん(腫瘍)は、「肉腫(サルコーマ)」「GIST(消化管間質腫瘍)」「脳腫瘍」「メラノーマ(悪性黒色腫)」「眼腫瘍」「小児がん」「胚細胞性腫瘍(精巣、卵巣、性腺外)」などです。
 これらに対して、「病理診断」「画像診断」「外科治療(手術等)」「薬物治療」「放射線治療」「IVR(X線などで体内を透視しつつ、わずかな切開部から細い針などを通して病変部の焼灼や薬物投与などを行う手法)」といった治療を行うとともに、TR(基礎研究から臨床開発までを一体的に行う橋渡し研究)を実施することで、医療・医学水準の向上も図る考えです。






 希少がんは、名前どおり症例数が少ないため、最適な治療法が未確立であり、新たな治療法(薬)の開発が遅れているなどの課題があります。
 国立がん研究センターでは、「希少がんセンター」において基礎研究から臨床開発までの一体的な推進、医療人材の育成などを図り、こうした課題の解決を目指す考えです。

 なお、センターでは「希少がんホットライン」を設置し、希少がん患者とその家族、医師、看護師、ソーシャルワーカーなど医療者からの相談を受付ける体制も整えています。

がんは、5疾病・5事業でも取り上げられているように、医療体制の課題であります。全死亡におけるがん患者の割合は年々高くなっており、がんによる死亡が第一位となり、約3人に一人ががんで死亡しています。
がん部位別の罹患者数では、胃・大腸・肺と続いておりますが、その他悪性腫瘍で取りまとめられているモノで、約30%をしめているほど、罹患の部位に限定が難しい状況です。それも生涯リスクとして二人に一人はがんに罹患するとも言われています。希少がんに対する取り組みももっと活発になっていかなければ、全体としての母数の抑制には貢献することが難しいでしょう。








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